2016 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of diagnosis and treatment for graft fibrosis long after pediatric liver transplantation
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26870570
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
富田 紘史 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (50464954)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 小児肝移植 / 肝線維化 / 抗ドナー抗体 / 非侵襲的診断 / ARFI / 肝硬度 / 脾硬度 / 門脈圧亢進症 |
Outline of Annual Research Achievements |
慶應義塾大学医学部小児外科において慢性肝疾患のために診療を行っている患者を対象として、ARFI imaging による肝脾硬度の測定を行う臨床研究を平成25年5月より開始し、3年連続で測定を行った。これまでの結果として、胆道閉鎖症患者において肝脾硬度測定が肝線維化・食道静脈瘤といった病変の非侵襲的評価に有用な可能性がある、というデータが得られ、パイロット研究としてPediatric Radiology誌に論文投稿し、平成28年6月に論文掲載となった。平成28年度は肝移植後患者において3年連続測定データの解析を行なった。その結果、患者内での肝硬度測定値はばらつきが大きく、肝線維化の変化を正確に反映しているとは言えないことが明らかとなった。平成29年5月に開催される日本小児外科学会で結果を発表する予定となっている。 小児肝移植後のグラフト線維化の原因に迫る研究として、「小児肝移植遠隔期におけるグラフト線維化と抗ドナー抗体の関係解明」と題して施設倫理委員会に臨床研究実施の許可を得て、平成26年10月より同意が得られた小児肝移植後の患者・ドナーから血液の提供を受けて47例の抗ドナー抗体測定を行った。抗HLA抗体のドナー特異性は、これまでの報告ではHLAタイピングと照合する、いわゆるVirtual crossmatchで行なわれている。本研究ではVirtualではなく、ドナーリンパ球を用いて実際にクロスマッチを行なった(Actual crossmatch)点がユニークである。その結果、抗ドナーHLA抗体の陽性率は既報に比べて高い値を示した。また、抗ドナーHLA Class II抗体が小児生体部分肝移植後グラフト肝の肝細胞周囲性線維化と有意に関連していることが示された。平成29年6月に開催される日本肝移植研究会で結果を発表する予定となっており、論文発表に関しては投稿準備中である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Diagnosing native liver fibrosis and esophageal varices using liver and spleen stiffness measurements in biliary atresia: a pilot study2016
Author(s)
Hirofumi Tomita, Kiyoshi Ohkuma, YoheiMasugi, Naoki Hosoe, Ken Hoshino, Yasushi Fuchimoto, Akihiro Fujino, Takahiro Shimizu, Mototoshi Kato, Takumi Fujimura, Hideo Ishihama, Nobuhiro Takahashi, Yutaka Tanami, Hirotoshi Ebinuma, Hidetsugu Saito, Michiie Sakamoto, Miwako Nakano, and Tatsuo Kuroda
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Journal Title
Pediatric Radiology
Volume: 46
Pages: 1409-1417
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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