2014 Fiscal Year Research-status Report
脳虚血後に浸潤する血液細胞による神経修復機構の解明
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26870571
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
七田 崇 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (00598443)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 脳虚血後炎症 / 炎症細胞 / 修復細胞 / 修復誘導因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳虚血モデルにおける組織修復のメカニズムを解明するために、本研究では脳梗塞発症後6日目(脳内の炎症が鎮静化する時期であると知られている)の時期に着目する。脳細胞、脳内に浸潤した炎症細胞を虚血脳からセルソーターを用いて単離し、マイクロアレイ解析を行うことによって、組織修復因子や神経栄養因子を産生する集団を同定する。さらに、これらの組織修復因子や神経栄養因子の産生を制御し、組織修復の機能を決定する転写因子(マスター遺伝子)を同定する。続いて、脳をすり潰した脳抽出液を分画化、質量分析を行い、組織修復の機能を持つ細胞集団を分化誘導する内因性組織因子(脳内因子)を検索する。 回復期の脳梗塞巣において修復因子を産生する細胞集団を同定し、表面マーカーを決定できた。この形質を誘導するのに重要な転写因子の候補を得ており、転写因子の重要性をKOマウスを用いて解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳梗塞内における修復担当細胞とその特徴を決定できた。さらに修復細胞の誘導因子を同定する段階に進んでいる。よって本研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
脳梗塞後の修復メカニズム、その誘導因子を同定し、新規治療法の開発に応用する。
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Causes of Carryover |
試薬や機器類などの節約により生じた差額
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
差額分は消耗品に使用する
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