2017 Fiscal Year Research-status Report
子どもの意味体系の構築:語に対する意味づけの更新過程に注目して
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26870573
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Research Institution | Kamakura Women's University |
Principal Investigator |
佐治 伸郎 鎌倉女子大学, 児童学部, 講師 (50725976)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 言語発達 / 語彙習得 / 第二言語習得 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は,これまでの研究の決算として日本語母語児に関する語彙習得研究について論文投稿を行った.この研究では,日本語を母語とする4-6歳児がどのような手がかりを用いて「切る」/「壊す」といった事態を表す動作語彙の意味関係を習得するのか実験的に調査を行い,動作語彙の習得はジェスチャーと深い関連があることを示した.論文化に関しては現在,順調に査読プロセスが進み,2018年度には出版される見込みである.また,日本語児と同様の方法で他言語母語児に対するデータ収集を行い,こちらも日本語児の結果との比較分析を進めている.これまでの分析では,多様な動詞の意味関係を整理するのに言語に共通した特徴,及び相違した特徴の双方が共存することが明らかになりつつある.この研究成果に関しては,今後の研究プロジェクトにつながるデータとして,さらなる分析を行っていく.プロジェクト全体のうち,中国語を母語とする日本語学習者が,日本語の「切る」/「壊す」の動作語彙をどのように習得するかを調査した第二言語習得研究の論文執筆が予定より遅れている.こちらも7割方は論文化が進んでいるため,延長期間中には投稿が可能になると考えられる.また,本プロジェクトで収集したデータ分析の総括として,より理論的・一般的なな視点から,子どもの言語習得全体に何がいえるかという点において総括した論文は書籍の小論文として執筆された.この論文も2018年度中には出版される予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
日本語を母語とする子どもの第一言語習得に関する研究は,論文化まで含め順調に進めることができた.また,他言語母語児におけるデータ収集も予定より早く終了することができた.一方で,中国語児における第二言語習得に関する分析は終了し結果も既に出ているが,論文投稿までには至っていない.以上を総括し,本プロジェクト全体としてはやや遅れていると判断することが妥当と考える.
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Strategy for Future Research Activity |
第二言語習得研究に関してはデータ収集も分析もすでに終了しており,論文執筆も大部分は終わっているため,2018年度前半には論文投稿を目指す.
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Causes of Carryover |
第二言語習得研究の論文投稿が2018年度に至ったことにより,英文校閲の必要性が生じた.助成金はこの英文校閲に用いられる予定である.
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