2014 Fiscal Year Research-status Report
眼疾患による眼光学系変化から惹起される羞明のメカニズムの解明
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26870605
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
堀口 浩史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (90385360)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 羞明 / 眼科 / 白内障 / 疼痛 / 眼光学 / 脳科学 / 機能的磁気共鳴画像法 / メラノプシン |
Outline of Annual Research Achievements |
眼疾患に基づく眼光学系の変化は、視覚情報の波長情報だけでなく、空間的な要素にも強く影響を及ぼす。この視覚入力の空間的要素の変化がどのようにヒト脳内で情報処理され、羞明が惹起されるのか。この問題を解明することが本研究の目標である。本年度は羞明の脳回路を解明するための1)視覚入力方法および2)脳地図の解明を行った。 1)羞明を惹起する視覚入力を作成するために、白内障を代表とする前眼部病変を持ち、強い羞明を訴える患者、また訴えない患者の全眼球収差を計測した。羞明の有無と特定の収差成分が関連するか今後解析していく。 2)羞明は、単純に視覚刺激の入力量だけで依存せず、認知や注意といった高次の脳機能により左右される可能性がある(堀口 2009, 2010,2013)。そのため、視覚刺激から生じる注意と関連する脳領域の同定は、羞明の脳回路を解明していく上で非常に重要であると考えられる。Cerebral Cortex誌上に、側頭頭頂接合部内の視覚に反応する領域について報告を行った。Horiguchi H, Wandell BA, Winawer J.A Predominantly Visual Subdivision of The Right Temporo-Parietal Junction (vTPJ). Cereb Cortex. 2014 Sep 29. pii: bhu226. また、日本眼科学会総会のシンポジウムで羞明の脳内メカニズムに関する講演を行った。 「2つの入力経路で考える羞明の脳内メカニズム. シンポジウム6, ロービジョンの科学. 第118回日本眼科学会総会」 他の学会にも出席して、多角的な側面から羞明のメカニズムについての解明に取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
羞明と関連すると考えられる、視覚的な「注意」に影響を強く受ける脳領域の同定とその報告に関しては、非常にスムーズに進行したと言える。しかしながら、通常のディスプレイを用いて羞明を惹起させることができるような視覚刺激の作成にやや遅延が生じていると言える。具体的には羞明の有無に依存した白内障術前術後の収差変化に関するデータの解析がやや遅延が生じていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
やや遅延している羞明の有無に依存した白内障術前術後の収差変化に関するデータの解析に関して積極的に推進していく。また平行して、視覚刺激の作成とそれを用いて健常人での機能的磁気共鳴画像法といった流れにとらわれず、羞明を訴える患者の脳機能・脳解剖・白質の走行など、神経画像法を利用したアプローチも積極的に取り入れていく。
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Causes of Carryover |
研究状況の部分的な遅延により、次年度使用に繰り越して使用することとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用の内容として具体的には、解析機器の購入、被験者謝金、学会発表に関する旅費等に当てられる予定である。
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Research Products
(7 results)