2016 Fiscal Year Research-status Report
協調学習と作問学習とブレンディッドラーニングを融合させたSNS型学習支援システム
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26870619
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
五味 悠一郎 日本大学, 理工学部, 助教 (70440807)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 学習支援システム / SNS / ブレンディッドラーニング / eラーニング / CBT / 協調学習 / 作問学習 / 医療情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
構築したSBTシステムの有効性を評価するため、「JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation Level試験」を対象に「SBT を用いたブレンディッドラーニング形式での授業や研修」を行った。具体的には、被験者にテキストを用いて自己学習してもらった後、SBTを用いた模擬試験受検と受検結果を基にした解説を一週間ごとに3回行い、本番を想定した紙ベースの模擬試験を実施した後、実際に資格試験を受検してもらい、アンケートを実施した。模擬試験、資格試験、アンケート結果より、本システムが学習に有効であることが示唆された。 SBTを開発する過程で見つかった課題への対応として、当初計画には無かった「名詞誤り検出機能」と「模擬試験結果の記録機能」と「公的な資格試験を用いた検証」を追加した。「名詞誤り検出機能」を追加した理由は、投稿問題が誤っていると、受験者が誤った知識を習得したり混乱したりすることが考えられるためである。「模擬試験結果の記録機能」を追加した理由は、受験結果を用いて講義の内容を決めるためには、出題された問題や受験者の解答などを確認する必要があるためである。「公的な資格試験を用いた検証」を追加した理由は、標準学習時間と合格率が公開されている公的な資格試験を対象として、被験者がSBTシステムを用いて学習した後に資格試験を受検し、合格率を指標とすることで客観的な優位性を示せると考えたためである。 これら研究の成果について、電子情報通信学会ソサイエティ大会にて報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究のベースとなるSBTシステムの有効性を検証することを優先したため、「質問文、解答、解説のそれぞれについて、作成者以外による評価やコメント機能」が未だ実装できておらず、別途開発した「自動カテゴリ分類機能」と「名詞誤り検出機能」がSBTシステムに導入できていない。また、「SBT を用いた遠隔地の利用者による自己学習」も実施できていない。有効性の検証にあたり、被験者数が少ないのではないかという指摘もあった。これらについては、次年度対応予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1)SBTの要件定義を見直し、仕様を再策定する。2)再策定した仕様を元に、SBTを改良する。3)改良と平行して、仕様に基づいた問題データ(質問文と解答)を作成する。4)利用者には作問・受験・問題の評価を繰り返ししていただく。5)改良したSBTを用いて、ブレンディッドラーニング形式で繰り返し講習を行う。6)ある程度の期間利用した後、利用者と講師を対象にアンケートを実施し、集計する。7)アンケート結果を元に、SBT の有効性を検証する。8) 研究結果をまとめ、医療情報関連学会や教育関連学会などで発表する。
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Causes of Carryover |
本研究で構築したSBTシステムの有効性評価にあたり、「JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation Level試験」を対象として、被験者に「SBTシステムを用いたブレンディッドラーニング形式での授業や研修」を行い「試験を受検いただいた上で合格率を指標として優位性を述べる」ことに研究計画を変更したため、自己学習用のテキスト代および受検費用が予定額より大きくなり、インターネットサーバレンタル費用が不足して今年度中に支出できなくなったため、差額分が次年度使用額として生じてしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は、インターネットサーバレンタル費用、自己学習用のテキスト代、受検費用、として次年度に使用する予定である。
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