2015 Fiscal Year Research-status Report
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26870633
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
御手洗 明佳 千葉大学, アカデミック・リンク・センター, 助教 (00725260)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国際バカロレア(IB) / 中等教育の質保証 / グローバル化の中の教育 / 教員養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、国際的に通用する大学資格として「グローバル・スタンダード」と称される国際バカロレア(以下、IBとする。)教育プログラムの高等教育接続に関わる教育効果と、それを支える教育システムを明らかにすることを目的としている。研究2年目であった本年度は、分析枠組みとして設定したインプット(IB機構の構造とその取組みに関する実態調査)の研究成果発表と、プロセス(教育内容及び教員養成)、アウトプット(IB受講生の学習成果)のうち、プロセスとアウトプットに該当する教育内容及び教員養成、受講生の学習成果に関する調査を実施した。昨年度の成果報告として、3回の学会発表及びシンポジウム報告を行った。 実施調査の具体例としては、IBはどのような教育内容を提供し、それを扱う教員はどのようなトレーニングを受けているのか、更に、IBを受講した生徒への学習成果はどのように理解すべきか、を明らかにするための実態調査である。この課題を解決するため、昨年度の調査結果の分析を踏まえ、IB教員及びIBディプロマ資格取得者へのインタビュー調査(教員15名、資格取得者22名)を実施した。加えて、IB研究の中心地であるバース大学(英)とIBプログラム開発当初から導入しているUWCアトランティック・カレッジへ調査訪問を行った。以上の調査で得た情報については、研究分担者との定期的な研究会によって、分析を行っている。その成果は、研究最終年度である2016年度の日本教育学会及び日本教育社会学会で発表し、論文にまとめる予定とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では、イギリス調査ではIB Assessment Centre(カリキュラム・評価部門)への調査訪問する予定であった。しかし、2015年度に行われた岡山大学AP採択事業シンポジウム「国際バカロレアの「学びの評価」と高校・大学教育改革への活用」において、IB カリキュラム・評価部門からCarolyn Adams氏 (Chief Assessment Officer, IBO) が来日・登壇し、報告が行われた。更にと同じく登壇した申請者は、直接連絡・質問する機会を得た。そのため、イギリス調査では、IB組織ではなく、実施現場であるIB認定校とIB研究を行っているバース大学への訪問調査への変更を行った。よって、訪問箇所の変更を行ったが、当初から計画書に記した必要な情報については入手できている。よって、本研究はおおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究最終年度である、2016年度は、以下の2点を予定している。 ①2014年度に実施したIB組織への実態調査、2015年度に実施したIB教員及びIBディプロマ資格取得者へのインタビュー調査を分析を行い調査結果をまとめる。 ②昨年度の調査結果に加え、3年間の研究成果の最終取りまとめを行う。加えて、研究成果は広く公表するため、学会発表、論文投稿、報告書として成果物にまとめる。
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Causes of Carryover |
本年度の海外調査が3月であり年度末であり、調査分析のための費用(主にインタビューの書き起こし)を依頼する時間が取れず、予算執行に至らなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度予定していた通り「インタビューの書き起こし」を次年度に行う。
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Research Products
(3 results)