2016 Fiscal Year Research-status Report
観光開発における所得格差の縮減に向けたモデルの検討：ケアンズとグアムの比較分析
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26870653
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| Research Institution | Kanda University of International Studies |
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Principal Investigator |
小野塚 和人 神田外語大学, 外国語学部, 講師 (30706792)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | オーストラリア / 観光 / 社会学 / 地域研究 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、これまでに収集した史資料や文献をもとにした本研究の総括的な作業に着手した。4月~9月の夏学期・夏季休業期間中は、収集した資料と新聞記事の検討を継続して実施した。地元紙Cairns Postの電子形態での講読を継続し、ケアンズの社会変容に関して可能な限りの分析と記事収集を進めた。この作業と並行して、ケアンズ地域における先住民アボリジニとヨーロッパ系住民の関係性についての論考を継続した。この成果は、書評論文として、『神田外語大学紀要』（2017年3月刊行）にて公刊することができた。
9月には、ケアンズにて現地調査を予定していたが、再度実施を延期することとした。その理由は、ケアンズ市議会らが支援をしていたカジノリゾート建設事業（アクイス・リゾート）について継続的な議論が存在するものの、事業の進捗が大きく遅れているためである。
冬学期終了までの10月から3月にかけては、グアムとケアンズの現地調査にて得られた文献や資料、聞き取り調査のデータを整理し、成果を総括する作業を神田外語大学にて実施した。グアムの成果に関してはこれまでの成果をまとめることができている。本成果は学内の紀要への公刊を計画している。
２月中旬から３月の下旬までは、本務校業務の一部である、語学研修の引率業務として、オーストラリア・マッコーリー大学に約2週間滞在し、週末などに研究の一部を遂行することが出来た（渡航費用は、本務校予算から支出された）。
本年度も引き続き、本研究の考察対象とするグアムとケアンズの考察のうち、ケアンズ側に大きな重点を置いた。しかし、グアムの社会変容に関し、通年にわたって、オンライン形態で現地紙Pacific Daily Newsの講読を継続していたことを付記しておく。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
まず、平成26年度から27年度にかけて実施した文献の収集と、新聞記事検討については、考察が完了出来ている。作業の過程でさらに解明が必要となった内容、特に、ケアンズ地区のアボリジニの社会史について、関連する文献や資料についても検討が終了し、成果を刊行できた。これまでの研究成果は学内紀要や『オーストラリア研究』に投稿する計画である。
次に、現地調査に関しての実施状況は、当初予定がされていたケアンズ地区での追加的なリゾート建設事業が停滞している状況にある。継続して事業の推進状況の様子を見ることとする。これまで、関係者に電話での連絡を継続して行い、聞き取り調査は実施できている。
これまでおおむね研究の作業自体は順調に推移しているともいえるが、全体として進行は遅れている。その理由として、i)リゾート施設の建設事業が遅れていること、ii)新たに解明すべき点が浮上したこと、が挙げられる。新たに解明すべき点は、観光推進に関する連邦政府の施策について、キャンベラの連邦公文書館所蔵資料を参照する必要がある点にある。
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| Strategy for Future Research Activity |
本課題の研究については延期申請をしている。その理由として、リゾート地建設計画が遅れていること、さらにキャンベラでの資料収集が必要になったからである。今後も、ケアンズをはじめとしたオーストラリア側の考察を中心に実施する。最終年度においては、ケアンズにおける現地調査に加えて、キャンベラにおいて、連邦公文書館において資料検討を行う必要がある。現地の研究協力者と引き続き連絡を取ることとし、さらに、連邦公文書館とは資料収集にあたり、事前の協力を要請している。
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| Causes of Carryover |
ケアンズのリゾート建設計画が遅延し、現地調査を延期したため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度において予定していた現地調査を実施する。
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