2014 Fiscal Year Research-status Report
ソフトインタフェースを活用した人間の内部状態推定手法に関する研究
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26870659
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
板井 志郎 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (00398934)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ユーザインターフェース / 感性情報学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は,リズムコントローラを用いて異なる状況で同じようなアバタ運動をさせる実験を行い,アバタを操作する際のコンテクストや被験者の意図の違いが,コントローラ操作データにどのように反映されているのか明らかにすることを目指して,研究を行った. 具体的には,①決められた移動範囲内で,自身のアバタを自由に前後に動かす実験(前後移動実験),②自動で動くアバタに壁際に追い詰められた状況でこのアバタを避けながら自身のアバタを動かす実験(追い詰め実験),③二人がリーダーとフォロワーに分かれ,自由に動くリーダーの動きに合わせて,フォロワーが動くことで,互いの間で間合いを取りあう実験(リーダー・フォロワー実験)を行った.その結果,即興的に行為を創出することが必要になる状況(追い詰め実験とリーダー・フォロワー実験)では,コントローラの操作方法(コントローラ操作とアバタ運動の関係)が,回帰平面で近似されるのに対して,そのような必要がない状況(前後移動実験)では,コントローラの操作方法が,回帰直線で近似されることを明らかにした.このことは,コントローラの操作方法が状況に応じて柔軟に変化することを示すものである. さらに,リズムコントローラを用いて二人の被験者が間合いを取り合う実験を行った結果,間合いを保ち続けている際には,コントローラ操作方法が変化せず,それが被験者間で共有されること,間合いを保とうとする時と壊そうとする時では,コントローラ操作方法が変化することを明らかにした.以上の結果は,間合いを保つ・壊すという人間の意図をコントローラ操作方法から先読みできる可能性を示している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度において,当初の研究計画通り研究を行い,アバタを操作する際のコンテクストや被験者の意図の違いが,リズムコントローラの操作方法(コントローラ操作とアバタ運動の関係)に表現されている可能性があることを明らかにしたため.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の研究より,間合いを保つ・壊すという人間の意図をリズムコントローラ操作方法から先読みできる可能性があることが分かったので,今後は,このことを検証するための研究を進めていく.
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Causes of Carryover |
実験システムのメンテナンスに使用した物品費が,当初予定よりも少なくなったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験における被験者に対する謝金と実験システムメンテナンスのための物品購入費,本研究の成果を国内外の学会,論文で発表するための旅費などに,本年度請求額と次年度使用額を使用する.
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[Book] Emotional Engineering (Vol. 3)2015
Author(s)
Shuichi Fukuda, Carole Bouchard, Jean-Francois Omhover, Jieun Kim, Shiroh Itai, Yoshiyuki Miwa, Hao Zhang, Shin’ichi Warisawa Ichiro Yamada, Kazutaka Ueda
Total Pages
116 (73-92)
Publisher
Springer