2014 Fiscal Year Research-status Report
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26870664
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
佐藤 克春 神奈川大学, 人間科学部, 非常勤講師 (40636883)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 除染 / 放射性物質対処特措法 / 汚染状況重点調査地域 / 処理水準 / 費用負担 / 除染関係ガイドライン |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は、以下の成果物があった。 1.佐藤克春『市街地土壌汚染の政治経済学』,2015年2月発刊,旬報社. 2.佐藤克春「除染の資金メカニズム―会計検査院報告書「東日本大震災に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境汚染に対する除染について」を読む―」,『環境と公害』,45巻1号,岩波書店.(査読付き) 3.佐藤克春「除染事業の自治体間比較研究-千葉県内汚染状況重点調査地域9市を事例に-」,環境経済・政策学会誌『環境経済・政策研究』.(査読付きで投稿中) 1については、大学院時代から進めてきた日本における市街地土壌汚染問題の処理水準と費用負担の筆者による分析の一応の到達である。補章には福島県南相馬市・川内村における除染の実態について記し、本研究の今後の進展に弾みをつけるものであった。2については、原発事故に伴い、東日本の100を超える自治体で、莫大な費用を投じて除染が行われている。その費用負担について、会計検査院のデータを用いて、分析したものである。汚染者負担が形骸化つつあることを指摘している。3については、除染を行う地域指定を受けて、除染を行っている千葉県内の汚染状況重点調査地域9市について、除染の処理水準・費用負担を分析したものである。多くの自治体で、国の基準を上回る「上乗せ除染」が行われていることを明らかにした。また「上乗せ除染」に伴う費用は、原因者負担とはなっていないことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2014年度は、成果の公表に努めたためである。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度は、福島県内の自治体調査を行う。 併せて、夏季にはアメリカ環境保護庁へヒアリングし、現地調査も行う。
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Causes of Carryover |
2014年度は成果の公表に注力したため、現地調査に多数行くことはできなかったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
アメリカ調査・福島調査を複数回行う。
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