2016 Fiscal Year Annual Research Report
Establishing an advanced cell-base assay to evaluate the safety of resin monomers
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26870678
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
折本 愛 東北大学, 大学病院, 医員 (30710967)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | レジンモノマー / ARE / ルシフェラーゼレポーターアッセイ |
Outline of Annual Research Achievements |
アクリル系レジンは操作性に優れ、生体材料のひとつとして、 歯科および医科領域で多用されているが、重合体に残留する未重合 モノマーの生体為害性が懸念されている。レジンの安全な使用法を考える上で、レジンモノマーの毒性に対する解毒応答を調べることは重要と考えられる。これまでに、解毒の中心的な遺伝子発現応答である「ARE(Anti-oxidant Responsive Element)活性」を発光測定で定量する細胞株を樹立し、歯科、医科領域で汎用される既存のレジンモノマーを安全に使用し、新規歯科材料を開発していく上で有用と考えられるレジンモノマーの毒性評価系を構築した。グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)を含む第二相異物代謝遺伝子群の発現誘導においては、センサータンパク質Keap1が異物を感知し、Keap1システイン残基のスルフヒドリル(SH)基が異物による修飾を受け、Keap1による分解制御から逃れた転写因子Nrf2が核内に移行してAREを活性化する(Wakabayashi N, et al., PNAS. 2004)。これまでにHEMAが多くの異物と同様に、このKeap1-Nrf2経路でAREを活性化することを報告した(Orimoto A, et al., PLoS One, 2013)。そこで、次に、ARE活性制御タンパク質である、センサータンパク質Keap1と転写因子Nrf2強制発現により解析を行い、HEMAに加えてMMA,EMAがKeap1-Nrf2経路でARE活性を上昇させることを示し、レジンモノマーによるKeap1への直接作用が低濃度範囲でのARE活性化の分子機構であることを示唆した。
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Research Products
(7 results)