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2014 Fiscal Year Research-status Report

シェアードスペースにおける運転挙動の解析と大規模シミュレーション環境の構築

Research Project

Project/Area Number 26870679
Research InstitutionSugiyama Jogakuen University

Principal Investigator

向 直人  椙山女学園大学, 文化情報学部, 准教授 (30453822)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywordsシェアードスペース / ラウンドアバウト交差点 / ナビゲーション / 混合ガウス分布 / クラスタリング
Outline of Annual Research Achievements

本研究はヨーロッパを中心に普及している「シェアードスペース」を参考に、より快適で安全な交通空間を構築することが目的である。この目的を達成するための第一段階として、シェアードスペースを体験するための仮想環境をシミュレータで実装することで、運転者の挙動を定量的にモデル化することが昨年度の目標であった。シミュレータとして株式会社フォーラムエイトが開発する「UC-win/Road」を採用し、シェアードスペースで頻繁に導入される「ラウンドアバウト交差点」を組み込んだ仮想のドライビング・コースを構築した。ラウンドアバウト交差点は、2013年の道路交通法の改正に伴い「環状交差点」として位置付けられ、日本においても導入が進んでいる。本研究では、愛知県一宮市に設置されている中規模のラウンドアバウトを調査し、仮想のドライビング・コースで再現した。また、運転手の走行を補助するためのナビゲーション機能をプラグインとして開発し、シミュレータに組み込むことに成功した。このドライビング・コースとプラグインは開発元が主催するコンペにおいて「環境設計情報学賞」を受賞し高い評価を得た。さらに、このドライビング・コースを用いて、本学学生を被験者として、「ペダルの踏み込みの強さ」や「ステアリングの回転角」などのログを収集した。これらのログに加え、被験者に対して実施したアンケートを分析した結果、ナビゲーション機能の有効性を定量的に示すことができた。この成果は国際会議IIMSS2015に投稿し採択された(6月中旬にイタリア・ソレントで発表予定)。また、上記のログに混合ガウス分布によるクラスタリングを適用し、運転手の挙動を5つのクラスタに分類した。この成果は国際会議ICIS2015に投稿し採択された(6月下旬にアメリカ・ラスベガスで発表予定)。隠れマルコフモデルなどの手法を用いて、時系列を考慮した運転手の挙動をモデル化することが当面の課題である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は平成26年度の成果を考慮すると「おおむね順調に進展している」と言える。当初目的としていたラウンドアバウト交差点を含む仮想のドライビング・コースを、愛知県一宮市に実在するラウンドアバウト交差点を参考に構築することができた。一方で「段差の解消」、「標識の除去」などの再現は不十分であり、完全にシェアードスペースを再現できたとは言えない。また、このドライビング・コースを利用して、被験者のログを蓄積しているが、まだその数は少なく属性に偏りがある。今後はログを増やすことで、普遍性の高い運転手の挙動モデルを構築することが必要と考える。

Strategy for Future Research Activity

より再現性の高い仮想のドライビング・コースを構築するにはヨーロッパでの取材が不可欠となる。現在は愛知県一宮市をモデルとしているが、イギリスやドイツなどシェアードスペースの導入率が高い国をモデルにできればと考えている。また、運転挙動のモデル化は過去の関連研究を参考に複数のモデルを比較する必要がある。現在は代表的な「ガウス混合分布」を採用しているが、「ニューラル・ネットワーク」や「ベイジアン・ネットワーク」などの学習モデルを利用することも検討したい。さらには、ドライビング・コースをクラウド上で構築し、不特定多数のユーザーが体験できるよう改良し、大規模シミュレーションへと繋げて行きたい。

Causes of Carryover

平成26年度の成果をまとめた2論文の発表が平成27年度に予定されているため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

未使用額は平成26年度中に投稿した2論文の学会発表の旅費交通費に充当する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2015

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] Analysis of Driving Behaviors based on GMM by using Driving Simulator with Navigation Plugin2015

    • Author(s)
      Naoto Mukai
    • Organizer
      Proc. of 14th IEEE/ACIS International Conference on Computer and Information Science
    • Place of Presentation
      アメリカ・ラスベガス
    • Year and Date
      2015-06-28 – 2015-07-01
  • [Presentation] Analysis of Driving Behaviors at Roundabout Intersections by using Driving Simulator2015

    • Author(s)
      Naoto Mukai and Misako Hayashi
    • Organizer
      Proc. of 8th International KES Conference on Intelligent Interactive Multimedia Systems and Services
    • Place of Presentation
      イタリア・ソレント
    • Year and Date
      2015-06-17 – 2015-06-19

URL: 

Published: 2016-06-01  

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