2016 Fiscal Year Annual Research Report
The effects of personality on maladaptive behavior, depression and adaptation for school in childhood
Project/Area Number |
26870694
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Research Institution | Tokai Gakuen University |
Principal Investigator |
谷 伊織 東海学園大学, 人文学部, 准教授 (10568497)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | パーソナリティ / Big Five / 児童期 / 適応行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は児童期から思春期の問題行動やメンタルヘルス、学校適応状況をパーソナリティ特性から予測・説明できるかどうかを検討することである。3年目となる平成28年度は、前年度に引き続き、パーソナリティ特性の構造や測定、発達および適応・不適応行動および問題行動に関する研究について、国内外の文献を収集しレビューを行った。これらの成果は教育心理学年報の人格部門、および分担執筆されたパーソナリティ心理学に関する専門書の一部として発表予定である。これらのレビューを参考にしつつ、単一市内における小学校4年生から6年生および中学生の生徒4688名を対象とした質問紙調査による性格特性を測定したデータの分析を行った。 これまでの研究で開発された小中学生を対象とした5因子性格検査を説明変数としてメンタルヘルスの指標としての抑うつ、攻撃性を目的変数とした階層的重回帰分析を実施した。さらに、教師評定による学校適応状況の指標として学業、心身、対人関係、情緒の問題、保護者評定による不適応行動の指標としてSDQを目的変数として、同様の分析を行った。その結果、本人評定、保護者評定、教師評定のいずれについてもパーソナリティ特性から問題行動やメンタルヘルス、学校適応状況をある程度予測することが可能であることが明らかとなった。あわせて、これらと同様の結果はこれ以外の発達段階においても適用可能であるのかどうかについて、大学生や社会人を対象とした質問紙調査を実施した結果、同様の傾向が見られることが示された。これらの研究結果は、平成28年度はパーソナリティ心理学会、パーソナリティ心理学会、行動計量学会、国際応用心理学会、アメリカ心理学会にて発表され、平成29年度にも複数の学会報告と論文化を予定している。
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Research Products
(10 results)