2015 Fiscal Year Research-status Report
成長過程における経済状況が個人の選好に与える影響に関する実証研究
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26870700
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
花岡 智恵 京都産業大学, 経済学部, 准教授 (30536032)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 経済状況 / 選好パラメータ |
Outline of Annual Research Achievements |
経済状況が、個人の選好に影響を与えるかについて、平成26年度の研究で用いた個票データ「生活と家計に関するアンケート(2013年3月実施)」(公益財団法人家計経済研究所)とは異なるデータを使用して検証。 ●動機:個票データ「生活と家計に関するアンケート(2013年3月実施)」(公益財団法人家計経済研究所)はクロスセクションデータのため、年齢効果と世代効果を識別できないという問題がある。そこで、別のパネルデータを使用して、年齢効果と世代効果の識別を考慮した上で推定を行った。 ●データ:大阪大学「くらしの好みと満足度についてのアンケート」のパネルデータを使用した。 ●主要な説明変数の作成:調査回答者本人から15歳時点の居住都道府県を尋ねている。この調査項目を使用して、青年期(15歳時)の居住都道府県の1人あたり実質GDP成長率等、都道府県のマクロ経済状況を示す変数を作成。 ●被説明変数の作成:リスク回避度や時間選好など、個人の選好パラメータに関する変数を作成。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
成長過程におけるマクロ経済状況が選好パラメータに与える影響の検証について、平成26年度に使用したデータと異なるデータを使用して、結果の頑健性を確認することは、当初の計画通りであり、おおむね順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の分析により得られた結果について、さらなる頑健性の確認を行った上で研究論文にまとめ、学術雑誌への投稿準備を行う。
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Causes of Carryover |
当初、国際学術誌に投稿後の論文修正に必要となる論文校閲費(英文校正費)を確保していた。しかし、査読に時間がかかっており、現時点でレフェリーレポートが戻ってきていない。そのため、今年度末までにレフェリーレポートを踏まえた修正ができる可能性が低いため、論文校閲費として確保していた金額を次年度に繰り越すこととする。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に論文校閲費として使用する。
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