2014 Fiscal Year Research-status Report
5-ALA光線力学治療によるグリオーマ幹細胞の治療抵抗性の克服
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26870722
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
鱒渕 誉宏 大阪医科大学, 医学部, 非常勤医師 (90512103)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 光線力学療法 / 5アミノレブリン酸 / プロトポルフィリンIX / がん幹細胞 / 悪性神経膠腫 / 治療抵抗性 |
Outline of Annual Research Achievements |
最も予後が悪いmesenchymal typeのヒトグリオーマ幹細胞株(GBM13,GBM30,GBM1123)を用いた。いずれも腫瘍形成能、放射線抵抗性が確認されている。また、上記幹細胞株(以下GSCs)のコントロールとしては、接着培養条件下で腫瘍分化細胞(以下GDCs)を用いた。 1)細胞内プロトポルフィリンIX(以下PpIX)の測定: 2~8時間5-ALA300μMで培養し、細胞内に生成したPpIXをFACSを用いて測定した。その結果、GBM13,GBM30においてGSCsにおいてPpIXが数倍多く生成していることが判明した。 2)5-ALA 光線力学療法の感受性評価: 5-ALA 300μM環境下で4時間培養し、405nmの波長し96wellに5000cell/wellとなるように分注し405nmの光照射(0~27J)を行った。その3日後にWST-8アッセイにて細胞生存率を評価した。その結果、光照射のみではGSCsの方がGDCsよりも有意差を持って耐性がある。5-ALAを負荷することにより、GSCとGDCは共に治療感受性が増強する。この増強効果はGSCがGDCよりもより顕著であることが判明した。これは、グリオーマ幹細胞は、5-ALAによる光線力学療法に対して、治療抵抗性はなく、むしろ治療感受性があることを示すものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ヒトグリオーマ幹細胞には、5-ALAによる治療感受性があることが判明した。 これは予想されたものの、予想以上であり、現在ex vivoでの検討に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
ex vivoでの検討および治療前後での遺伝子発現の網羅的解析を行う予定である。
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