2015 Fiscal Year Annual Research Report
閉塞型睡眠時無呼吸リハビリテーションの有用性の確立
Project/Area Number |
26870760
|
Research Institution | Himeji Dokkyo University |
Principal Investigator |
金崎 雅史 姫路獨協大学, 医療保健学部, 講師 (10707871)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 舌前方突出筋力 / オトガイ舌筋 / 閉塞型睡眠時無呼吸 |
Outline of Annual Research Achievements |
閉塞型睡眠時無呼吸患者におけるオトガイ舌筋による舌前方突出筋力は睡眠時の上気道開存性に関与するため重要である.しかし,閉塞型睡眠時無呼吸患者のオトガイ舌筋において炎症,脱神経や筋代謝異常などの筋力低下に関与し得る病理学的所見が観察されている.そこで,本研究において,健常者20例および閉塞型睡眠時無呼吸患者26例において舌前方突出筋力と閉塞型睡眠時無呼吸との関連を検討した. その結果,閉塞型睡眠時無呼吸患者における平均年齢は54.6±13.8歳であった.無呼吸指数は15.5±17.1(events/hr),無呼吸低呼吸指数は29.4±20.1(events/hr)であった.また閉塞型無呼吸時間は31.9±45.6秒であった.最低経皮的動脈血酸素飽和度は85.9±6.5であった.舌前方突出筋力は閉塞型無呼吸時間, 無呼吸指数,睡眠段階2の比率と統計学有意な相関関係を認めた(それぞれ, r=-0.61,p<0.0001, r=-0.41, p=0.03 及び r=-0.39, p=0.04).一方,年齢,BMI,頸部及び腹部周径や低呼吸指数と舌前方突出筋力との間には統計学的有意な相関関係は見いだせなかった.また,閉塞型睡眠時無呼吸患者における舌前方突出筋力は健常者と比べて統計学的有意差を認めなかった. 今後,どのような閉塞型睡眠時無呼吸患者において,運動療法による舌前方突出筋力の改善を図るべき症例かどうか,適切な選択基準を検討する必要があると考えられた.
|
Research Products
(4 results)