2016 Fiscal Year Annual Research Report
Excitability of the spinal cord alpha motor neuron changes with the diurnal rhythm.
Project/Area Number |
26870761
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Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
関 和俊 流通科学大学, 人間社会学部, 准教授 (30552210)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脊髄α運動ニューロン / 日内変動 / H反射 / 潜時 / 振幅 / 自律神経 / 体温 / loop time |
Outline of Annual Research Achievements |
日内変動(午前・午後)に伴う自律神経系の亢進・抑制及び体温変化と運動強度別にみた運動単位の動員閾値応答について比較検討を行った。 実験対象者は健康な若年男性8名とした。実験条件は①低(30%)強度・10分間、②中(60%)強度・10分間、③高(100%)強度・疲労困憊まで、及び④運動なしのコントロールの4条件とし、午前(8時~10時)と午後(16時~18時)の2回実施し、計8回実験を行った。いずれの対象者も午前の心拍数及び体温(口腔温、直腸温)は、午後と比較して高値を示し、日内リズムを有する者であった。対象者の日内変動、日差変動に伴う脊髄α運動ニューロンの興奮性の指標であるH/M maxには差は観察されなかった。運動内容は上肢ハンドエルゴメーター運動とし、運動単位の動員閾値は下肢ヒラメ筋からH反射を導出した。 運動単位の動員閾値の指標としたloop time(H波のpositive peak timeからM波のpositive peak timeの差)は、コントロール・低強度条件において、午前及び午後ともに変動はなかった。中強度条件において、午前のみloop timeが運動直後に有意に短縮し、時間経過とともに安静レベルに戻った。高強度条件においては午前及び午後ともに運動直後にloop timeの短縮が観察された。その後、時間経過とともに安静レベルに戻った。午前・午後における中強度条件のloop timeの応答は、午前・午後の安静時の体温の差異が影響しているものと示唆された。高強度条件においては、疲労困憊運動であり、午前・午後の影響が相殺されたものと推察された。 脊髄α運動ニューロンの興奮性の指標であるH波振幅の変化に関しては、各運動条件及び午前・午後における応答は一貫した応答は観察されなかった。このことは運動肢(上肢)と評価肢(下肢)が相違していることに起因したものと推測された。
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