2016 Fiscal Year Annual Research Report
Hydration recommendations depending on the menstrual cycle phase during hiking
Project/Area Number |
26870771
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Research Institution | Yasuda Women's University |
Principal Investigator |
野瀬 由佳 安田女子大学, 家政学部, 講師 (60634194)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 月経周期 / 体液調節 / 登山シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度は、月経周期の違いが体液調節および生理応答に及ぼす影響を検討した。 対象者は、正常月経周期を有する女性8名(年齢21±1歳、BMI 20.6±2.3)とした。基礎体温と排卵検査薬から排卵日を特定し、月経終了後から排卵2日前までを卵胞期条件(Follicular phase : F 条件)、排卵2日後から月経開始までを黄体期条件(Luteal phase : L条件)とし、対象者はF条件とL条件の2条件の測定を行った。本研究は、基礎体温および排卵検査薬で月経周期を確認できた6名について評価した。 歩行2時間前から絶食し、1時間前に水200mlを摂取した後、測定終了まで飲水を制限した。体重の10%重量のザックを負荷し、20分間の歩行を1セットとし、5分間の休憩を挟み2セット行った。 発汗量は、両条件間に有意な差がみられなかった。歩行前後の舌下温は、いずれもL条件がF条件に比較し高かった(p < 0.05)。一方、運動中の末梢部位の皮膚温は、F条件がL条件に比較し高かった(p < 0.05)月経周期による発汗部位や発汗能の違いが熱放散に影響した可能性が考えられた。L条件の歩行時の心拍数は、F条件と比較し高い値で推移した(p < 0.05)。尿中アルドステロンおよび血圧は、両条件間に有意な差がみられなかった。黄体期における歩行時の心拍数増加は、深部体温の上昇が影響したと考えられた。飲水を制限した歩行では、月経周期による体液調節の違いが顕著にみられなかった。しかしながら、月経周期は循環器系に影響を及ぼし、黄体期は、運動時の心拍数上昇など循環器系への負荷を増大させる可能性が示唆された。
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