2015 Fiscal Year Research-status Report
CD11b陽性細胞集団による重症虚血肢の血流改善効果の検討
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26870785
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
西中村 瞳 福岡大学, 医学部, 助教 (90597692)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 細胞移植 / 虚血肢 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス虚血肢モデルにおいてCD11b陽性F4/80陽性マクロファージ投与による血流改善効果を検討する実験を進めてきた。生理食塩水投与群に比べてF4/80陽性マクロファージ投与群では有意に血流改善効果を認め、下肢組織中のIL-10が増加し、制御性T細胞の数に増加傾向を認めた。IL-10が虚血肢の血流改善効果に重要な役割を果たしている可能性があると考え、細胞治療による虚血肢血流改善効果におけるIL-10の作用機序を明らかにする検討を行った。 最初に虚血肢マウス側のIL-10の関与を検討するため、IL-10ノックアウト(KO)マウス虚血肢に野生型(WT)マウス由来の骨髄細胞投与の実験を行った。その結果、血流改善効果はコントロールと同程度であった。次に投与細胞側のIL-10の関与を検討するため、IL-10 KOマウス由来の骨髄細胞投与をWT虚血肢マウスに行った。その結果、コントロールに比べて有意に低下した。さらに、IL-10の直接的作用を検討するため、IL-10を筋肉内に直接投与した。その結果、コントロールと比較して優位な血流改善効果は認められなかった。 以上の結果から、虚血肢側のIL-10および投与細胞が産生するIL-10が虚血肢血流改善効果に寄与する可能性が示唆された。ただしIL-10単独投与による血流改善効果は見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
まず骨髄細胞治療による血流改善効果に対してIL-10が寄与するのか否かの検討を行ったが、引き続きCD11b陽性細胞やF4/80陽性マクロファージ投与による検討を今後進めなければならない。
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Strategy for Future Research Activity |
IL-10 KOマウスを用いてCD11b陽性F4/80陽性マクロファージ投与における虚血肢血流改善効果の検討を行い、骨髄細胞との違いを明らかにする。in vitroで分化誘導したマクロファージは様々な極性を持たせることが可能であるため、性質に違いのあるマクロファージの虚血肢血流改善効果を検討する。また、血管新生とリンパ管新生についても免疫染色などの検討を進める。さらに投与細胞と虚血肢側の細胞との関係についてノックアウトマウスなどを用いて明らかにしていく。
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Research Products
(1 results)