2014 Fiscal Year Research-status Report
観光産業を取り入れた日本経済の応用一般均衡モデルの開発とシミュレーション分析
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26870793
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Research Institution | Kumamoto Gakuen University |
Principal Investigator |
平松 燈 熊本学園大学, 経済学部, 講師 (30725255)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 地域経済 / 土地利用 / 交通 / 観光 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は観光産業の経済効果と波及効果を分析可能な応用一般均衡分析(CGE)モデルを作成し、シミュレーション分析を行うことである。CGE分析は研究蓄積が求められており学術的意義は大きい。また、交通インフラなどの空間的視野を取り入れた、観光産業の研究は重要課題である。 H26年度の計画のひとつめは、既存の研究Anas and Liu(2008)やHiramatsu(2012)のモデルの確認と修正案を考えた。これらの研究に比べて本研究ではデータ数が多いため、モデルの簡略化を進める必要がある。また、実際の修正には準備したデータの利用可能な形に作成する必要がある。 CGE分析には多くのデータが求められる。H26年度のもうひとつの計画は、それらのデータの収集と整理であった。データは可能な限りで収集し、利用できなかったデータは計算により導いた。しかし、計算により得られたいくつかのデータは非現実的な値をとったため、計算方法の再検討とデータの再計算は課題として残った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H26年度は、(1)モデルの作成と(2)データ収集と編集を計画していた。 (1)のモデル作成はほぼ既存の研究Anas and Liu(2008)やHiramatsu(2012)が適用可能であることを確認した。ただし、両論文に比べ本研究のモデルはデータ数が多くなるため、モデルの簡略化が必要である。また、実際のモデル変更には準備できたデータの制約を考慮する必要がある。 (2)データは可能な限りで収集することができた。また、収集したデータの編集も行った。しかし、収集を計画していたデータの中には、利用できないデータもあった。それらのデータは計算により導いた。その中には、計算により導かれた値が、非現実的な値となったデータもある。非現実的な結果となったデータについては、計算方法の再検討が必要であったが、H26年度中に終えることが出来ず、H27年度に持ち越す課題となった。
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Strategy for Future Research Activity |
準備が整っていないデータの計算方法を再検討し、早急にデータの準備を完了する。 次に、H27年度の当初の計画通り、シミュレーションのためのコードを作成する。既存の先行研究に比べ、データの数が多く、計算時間が長くなるので、シミュレーションコードはより効率的になるように工夫する。いくつかのシナリオを想定して、復習のシミュレーションを行う。主要なシナリオは交通部門の発達である。異なる交通部門の建設順位や時期についてのシナリオを準備する。得られた結果は、研究補助者とともに分析可能なようにシナリオごとに整理する。また、得られた結果を比較分析し、ワーキングペーパーを作成する。 H28年度は、ワーキングペーパーをもとに論文の作成と、研究結果の公表を目指す。
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Research Products
(5 results)