2019 Fiscal Year Research-status Report
障害者のきょうだいによる自己の語りとその受けとめ-将来の生き方に向けた支援の探究
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26870799
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Research Institution | Shohoku College |
Principal Investigator |
沖潮 満里子 湘北短期大学, その他部局等, 専任講師 (30707310)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 障害者のきょうだい / 自己エスノグラフィ / 対話的なインタビュー / 自己開示 / 語り合い / 質的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、障害者を兄弟姉妹にもつ人(以下、きょうだい)が、きょうだいであることをどのように周囲に開示し、経験を語るのかを当事者の語りから明らかにしたうえで、将来の生き方に関する、きょうだとその家族支援のあり方を検討することを目的とする。 今年度は、2019年8月31日まで育休に伴い研究を中断をしていた。9月から研究を再開し、障害者のきょうだいへのインタビュー調査を進めることができた。具体的には、研究協力者1名に対して計3回実施し、1回につき2時間程度、計6時間分のインタビューデータの収集を行った。今後も継続予定である。 研究協力者は、研究者と同世代で、成人期から中年期に差し掛かっていく年代を生きている。そのきょうだいとのインタビューにおいては、きょうだいであることをどのように開示するのか、という本研究課題のテーマのみならず、今後の将来についてどのように考えているのか等、話し合うことができた。 例えば、きょうだいであることを開示することに関しては、障害者が家族にいることを意識する自分がいることで開示がしにくくなったり、逆にきょうだいであることは自自分のひとつの特徴でもあり、なんでもないことだととらえることで、特に開示に関して葛藤を抱くということはほとんどないということも明らかになってきた。また、これが将来を共にするかもしれないパートナーとなるとなおのこと、意識をしてしまうとなかなか開示する機会がつかみにくいということも分かってきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度末に予定してたインタビュー等、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、延期した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後のインタビュー調査はオンラインで実施する等工夫しながらも、現在収集してあるデータの分析を中心に進めていく。 また、計画通りに、国内学会・国際学会双方で研究成果を発表し、得られたフィードバックをまた研究に生かしていく。
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Causes of Carryover |
2018年4月1日~2019年8月31日まで、育児休業を取得したために次年度使用額が生じた。今後は、引き続き、研究計画に沿って進めていく予定である。
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Research Products
(5 results)