2014 Fiscal Year Research-status Report
神経筋電気刺激療法を用いた透析治療中の新たなリハビリテーションプログラムの開発
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26870800
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| Research Institution | Aichi Medical College for Physical and Occupational Therapy |
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Principal Investigator |
河野 健一 愛知医療学院短期大学, その他部局等, 助教 (10638480)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 血液透析 / 筋電気刺激療法 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、目的を主に2つ設定した。1つは、透析治療中に行う筋電気刺激療法（electrical muscle stimulation: EMS）が循環動態と透析指標（溶質除去効果）に及ぼす影響を横断的に検討すること、そして、2つ目は透析治療中に行うEMSの6ヶ月間の介入効果を非ランダム化比較試験にて縦断的に検討することである。平成26年度は、EMSを様々な年齢、透析期間、併存疾患を有する透析患者へ実施し循環動態を血圧と心拍数からスクリニーニングし透析治療中に実施する際の安全性を確認した。そして、縦断研究の対象者（EMS群8名とコントロール群8名）を選定し、介入前ベースラインの患者属性、臨床検査所見、骨格筋機能指標、そして身体運動パフォーマンス指標を測定した。
ベースラインのEMS群とコントロール群の比較において、すべての項目において統計学的有意差は認められなかった。研究実施計画書に加えて、骨格筋機能指標として筋蛋白の同化と異化を判別するため、血漿IGF（Insulin like growth factors）1とアミノ酸分析から3-Methyl Histidine （3MH）をアウトカムに加えた。対象透析患者は平均年齢が73.2歳、平均透析期間が11.3年、平均GNRIが89.2といった疾患背景であり、高齢、長期透析、栄養状態の低下している症例が含まれる。また、平均3MHが26.7nmol/mLと基準値よりも明らかに高く、筋蛋白の異化が亢進している者が多かった。そして、身体運動パフォーマンスは、平均6分間歩行距離が370mであった。これらベースラインデータをもとにEMSの介入効果を平成27年度に検証する。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度に予定していた透析治療中に行うEMSが循環動態と溶質除去効果へ及ぼす影響についての検討を当初予定していた内容から洗練させることにした。具体的には、循環動態の中でも、除水に対して組織間質から血管内へ水分が移動する血漿再充填（プラズマリフィリング）による循環血液量の変化を評価すること、また溶質除去を静脈血からだけでなく排液から評価することにした。この横断研究を実施する上で重要なことは、EMSを十分な強度で骨格筋へ負荷できているかである。そこで、縦断研究開始後3ヶ月の時点、つまり3カ月間EMSを経験した時点を評価の対象時期とすることとし、平成27年度へ実施を遅らせた。
一方で、縦断研究については、当初の予定通り平成26年度に介入前ベースラインの評価が終了し、現在6ヶ月間の介入期間である。以上より、やや遅れていると判断したが、平成27年度末には当初の計画通りの達成度となる予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、透析治療中のEMSが透析治療へ及ぼす影響を横断的に検証する。プラズマリフィリング作用を測定する機器、ならびに溶質除去効果を検討するための測定指標とプロトコールを研究協力先の臨床工学技士とともに決定する。また縦断研究においては、介入期間の終了後に介入前と同じ検査と評価を実施し統計学的解析を進める。平成27年度末から最終年度にかけては成果の公表に重点を置き、国際誌への投稿を順次進めていく予定である。
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| Causes of Carryover |
当初の予定よりも、研究の進捗が若干遅れており、研究成果を公表するための旅費や雑誌投稿料に助成金を使用できなかったことと、研究協力者との打ち合わせとして旅費を計上していたが、遠方の協力者との打ち合わせにおいてwebでの打ち合わせ環境を構築することができたため差額が生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該年度に実施予定だった研究課題を次年度に繰り越し、かつアウトカムとなる測定指標として血液検査項目を追加したため、その検査費用として使用する予定である。
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Research Products
(8 results)
