2014 Fiscal Year Research-status Report
遊びの質的転換を促す幼保一体化システムの構築－生活の連続性を視座に－
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26870802
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| Research Institution | Minatogawa College |
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Principal Investigator |
吉次 豊見 湊川短期大学, その他部局等, 講師 (00614877)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 生活の連続性 / 遊びの質 / 幼保一体化 / スウェーデン |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は園と家庭・地域における遊びの繋がりを把握すると共に質的変化の実態を探った。研究協力園であるH県S市の認定こども園において実施した予備的調査では園と家庭での遊びが連続する要因について①園での遊びの充実度 ②家庭での遊びに取り組める時間と場がある ③園と家庭での情報共有 という３点を現時点で明らかにしているが，特に行事に関する遊びも連続しやすいことが確認されたため、26年度は行事を中心に遊びの連続性を検討した。具体的には研究協力園の保育者へのインタビュー調査および遊び場面の観察調査を行い、行事に関係する遊びの変化を検討した。同時に遊びが空間軸の繋がりの中で質が転換するための必要条件の仮説を検証をした。現段階での結果は、保育構造・環境構成と保育者の援助のあり方が遊びの質の転換を促し、加えて家庭と園を繋ぐクラス便り・連絡帳など園生活可視化文書の活用が遊びの連続性構築について影響を及ぼしていることが確認された。
また、幼・保とは異なる固有の課題をもつ認定こども園と類似するスウェーデンの幼保一体化園の実践と比較検討するため、26年度は予備的な調査としてスウェーデンでの行事の実際を資料収集し調査した。本調査では日本の伝統行事と比較しやすい夏至祭とルシア祭を対象としたが、それらの行事が子どもの生活に浸透し家庭や地域でも繰り返されるという連続性が確認された。
平成27年度は認定こども園における遊び場面でのビデオ撮影期間および撮影時間を増やしてより多くの記録を収集し，遊びの質的転換場面を把握しその質が高次に転換するための必要条件を明確化していくと共に、スウェーデンでの現地調査を実施する。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遊びの継続的観察では固定ビデオを用いた資料収集の予定であったが固定カメラでは特定の幼児の連続した遊びを記録できず補助的な人員が必要となった。そのためいくつかの協力園で調査に至らず予定していた数の記録が収集できなかった。また本研究に対するエフォートの30%が確保できなかったこともデータ収集遅れの要因であるが、27年度に予定しているスウェーデンでの調査に伴う予備的な文献整理および調査を先行して行った。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は前年度同様の調査を追加すると共に，幼保連携型認定こども園の特徴と類似性を有するスウェーデンの幼保一体化園（フォーシュコーラ）における調査を行う。スウェーデンの研究では以前の研究から協力を得ているストックホルム市・リーディンヨ市の計２園において実施し，園・家庭・地域の繋がりの中における遊び・伝統行事に関する遊びの連続性調査を調査し、・ドキュメンテーション活用が遊びの連続性構築に及ぼす影響を精査する。職員への遊びの連続性に関する意識調査については電子メールによるアンケート収集を行い，スウェーデンでの現地調査ではこの調査を基に保育者への半構造化面接を実施し，より詳細な意識を把握する。また，フォーシュコーラにおいても幼児の遊び場面を継続してビデオ撮影し，同時期に調査協力者の家庭での遊び場面撮影を行う。これらの遊びに関するドキュメンテーションの分析と，遊びの質的変化の実態等を各園の保育者と共に逐次検討し明らかにする。
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| Causes of Carryover |
調査協力園の数を当初予定より減らしたため謝金・旅費の使用が不要になった。また次年度に予定するスウェーデンでの現地調査に旅費が必要となるため，物品購入を最小限に行った。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、スウェーデンにおける現地調査を実施するため研究費の使用も旅費・謝金等に使用する。また継続して認定こども園での資料収集、インタビュー調査における人件費と謝礼の使用を計画している。
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Research Products
(1 results)
