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2015 Fiscal Year Research-status Report

学校組織開発と教員の組織市民行動との相互的関連についての組織心理学的研究

Research Project

Project/Area Number 26870804
Research InstitutionShujitsu Junior College

Principal Investigator

鎌田 雅史  就実短期大学, その他部局等, 講師 (10610040)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords組織市民行動 / 学校組織 / 教員集団 / 組織開発 / 文脈的業績 / 役割外行動
Outline of Annual Research Achievements

平成27年度においては、組織市民行動が教員の職能成長に及ぼす効果および、教員による組織市民行動を促進する組織要因を検討するために、現職教員170名を対象とした横断的調査を実施した。調査は、8月と12月に現職教員を対象とする講習の終了後に、任意で匿名のアンケートに協力を求める形で実施した。研究計画当初は、郵送法による調査と並行的に実施する計画をしていたが、研究の詳細な計画をする段階で、調査遂行にあたって、まず組織市民行動がどのように組織の生産性を高めるのかというプロセスに関して先行知見を整理する必要性が認められ、理論研究にエフォートを割いたため、本年度は単一の調査のみ行った。理論研究の一部は、所属校の紀要『就実論叢』にて纏めてある。
また、本年度は平成26年度に実施した予備調査のデータに基づき、日本グループ・ダイナミックス学会で中間発表をした。ポスターセッションによって、多くの有意義な情報を得ることができた。特に、組織市民行動を測定するために作成した項目群の妥当性に関する研究実施上の課題が明らかになった。また、組織市民行動のポジティブな側面のみならず、集団成員にとっての潜在的なリスクについても実証的に検討する必要性について理論モデルの一部を再検討する必要性を認識した。
平成28年度は、平成26・27年度の調査で得られたデータを分析することで、本研究課題の目的である、1)組織市民行動の概念構造、2)組織市民行動を促進する組織的要因の検討、3)組織市民行動が教員の職能発達に及ぼす効果について、知見を整理し研究論文として纏める。また理論研究も含め本研究で得られた知見については、成果報告書を作成し、配布する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画当初には、教員を対象とした講習の機会を活用した調査と、郵送法による学校を対象とした調査という2種類の調査を計画していたが、研究を進めていくにあたって、新たに先行知見の整理を行う必要性が認められたため、理論研究に重きを置く形で研究計画を再検討し、調査は講習時の機会を利用した1種類のみ実施した。調査は、本年度の8月と12月に実施し、述べ170名の現職教員からの協力を得た。
理論研究においては、組織市民行動の集積が組織の生産性に及ぼす効果について、特に集団にプロセスを重視して展望を行い、組織市民行動のポジティブな側面のみならず、潜在的なリスクについても整理し、集団全体の発達段階を調整要因とした仮説生成を試みた。得られた研究成果は、所属校が発刊する紀要『就実論叢』に纏めた。
また、平成26年度に実施した予備調査のデータに基づいて、奈良大学で開催された日本グループ・ダイナミックス学会のポスターセッションで発表を行った。とくに、組織市民行動を測定するための項目に関する分析結果を発表したが、概念の測定に関する妥当性や解釈について多くの課題を発見するとともに、重要な示唆を得ることができた。
以上のように、理論的な再検討の必要性と、エフォートの問題で調査研究は当初の予定から変更する必要があったが、本研究における理論的なモデルをより現実に即した形に修正することができ、組織市民行動の潜在的なリスクなどについて課題が整理されるなど研究知見を深めることができており、全体としては順調に推移しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

本研究課題の目的は、1)組織市民行動の概念構造を検討すること、2)組織市民行動を促進する組織的要因を検討すること、3)組織市民行動が教員の職能発達に及ぼす効果について検討することの3つである。
最終年度にあたる本年度については、これら3つの目的に関し得られた知見を整理・統合し、研究成果の報告冊子を作成し、関係各所に配布することで本研究のまとめとしたい。また、研究成果報告書をたたき台として、さらなる理論の構築を目指す契機としたいと考えている。
現在までのところ本研究における3つの目的のうち、1)については平成26年度に実施した理論研究および、平成26年度に行った調査に基づく分析で一定程度検討することができている。また、2),3)については、平成27年度に行った理論研究と、平成27年度に実施した調査に基づいて、研究成果を学術論文として公表する予定である。同時に、平成28年度の10月に九州大学で開催される、日本グループ・ダイナミックス学会でも研究成果を報告する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2015

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 組織の生産性と組織市民行動の集積との関連について2015

    • Author(s)
      鎌田雅史
    • Journal Title

      就実論叢

      Volume: 45 Pages: 161-175

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 学校組織における教員の組織市民行動に関する研究Ⅱ2015

    • Author(s)
      鎌田雅史
    • Organizer
      日本グループ・ダイナミックス学会
    • Place of Presentation
      奈良大学
    • Year and Date
      2015-10-11

URL: 

Published: 2017-01-06  

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