2014 Fiscal Year Research-status Report
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26870854
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
須田 恭之 筑波大学, 医学医療系, 助教 (10553844)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 生体膜 / 膜輸送 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、出芽酵母の胞子形成における前胞子膜形成をモデルとして生体内新規膜構造形成のメカニズムを明らかにすることを目的として行った。細胞内膜輸送において主に小胞の融合を司る分子スイッチRab GTPaseの一つSec4が前胞子膜形成に必須であることがわかっている。しかしながら、Sec4が如何にしてポストゴルジ小胞の融合に寄与しているか未知な点が多い。そこで、Sec4のグアニンヌクレオチド交換因子Sec2の胞子形成時特異的発現抑制株を作製し、Sec4の活性化が正常に起こらない状況を作り出し、胞子形成への影響を解析した。Sec2発現抑制株では胞子壁の合成や前胞子膜形成に影響があることがわかった。さらなる詳細な解析の結果、Sec4のエフェクターであるSec15や小胞の積荷タンパク質の局在が野生株とは異なっていることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Sec2発現抑制株の解析によりSec2-Sec4が胞子形成過程において重要な役割を果たしていることが明らかになった。今後は、Sec4のエフェクタータンパク質の条件特異的変異株の作製による詳細な解析を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
胞子形成特異的デグロン株をExocyst複合体について作製し、サブユニットタンパク質の前胞子膜形成への寄与を明らかにする。ライブイメージングにより小胞の融合から前胞子膜がどのように形成されてくるか詳細な分子機構を明らかにする。
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Causes of Carryover |
使用を予定していた顕微鏡関連物品を次年度に持ち越したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度から引き続き行う生細胞観察に加えて、Exocyst複合体の相互作用解析を行う予定である。この際、必要に応じてExocyst複合体のサブユニットに関して抗体作製を行い、共免疫沈降実験を行う。
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