2016 Fiscal Year Annual Research Report
A study of surface chemical reaction in atmospheric pressure by means of electronic state imaging
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26870857
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| Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
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Principal Investigator |
徳島 高 国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学総合研究センター, 技師 (10415242)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 界面 / 表面 / 放射光 / 軟X線 / イメージング |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、電子状態観測がむつかしい大気圧下での物質表面を観測し、表面、界面の化学反応を電子状態とその空間分布をもとに研究することを目的として、大気圧下の物質表面の分子の電子状態の空間的な分布を観測するための測定手法の開発をおこなっている。これまでに電子状態の一般的な観測法である光電子分光では達成困難な大気圧下での測定のため、試料に軟Ｘ線を照射したときに生じる軟X線発光を観測して空間分布の情報を得る方法の開発を進めている。
本年度は、電気化学反応の電極における反応を観測するために開発を行った電気化学測定が可能な軟X線分光セル装置による観測で得られた結果について研究を進めた。この装置は、軟X線を透過させることができる100nm程度の厚さの薄膜窓材の上に薄い金属層を成膜し、薄膜上で電極反応を起こすことで電気化学反応の軟X線分光測定を可能にするものである。研究を進めた結果、昨年度観測されていた電極上での信号の不均一性や時間変化は、電気分解による顕著な水素発生の前段階として気体が窓材表面を覆う様子であることが判明した。また、同装置を用いた研究では、電圧印可による電極表面での金属膜の生成（電気メッキ）及びその状態観測、アルコールの電極酸化による生成物の観測などを行うことに成功した。
このように、この手法を使って反応後の生成物の観測が可能であることが明らかになったが、一方で、研究を進めた結果、表面近傍に存在すると考えられる反応過程にある分子に関しては、対象分子の表面における密度が低いため、現在の実験装置の構成では観測が困難であることが明らかになった。これに関しては、電極表面に多孔質材料を使用することで表面における反応種の密度を増加させる方法を試験した結果、表面近傍の分子を観測することが可能であることを示唆する結果を得た。
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