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2015 Fiscal Year Research-status Report

心拍変動解析は補助人工心臓離脱を判定し得るか

Research Project

Project/Area Number 26870922
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

岸本 諭  鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (60714532)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords心拍変動解析 / 補助循環 / 心不全
Outline of Annual Research Achievements

平成27年度は研究代表者が施設を異動し、動物実験のデータの解析と、臨床現場における心拍変動解析システムの構築を行った。
①動物実験の解析:前年度、冠動脈微小塞栓と引き続く連続的頻脈ペーシングにより心不全を作成し、1例においてLVAD装着後6週間の観察を達成したことを報告したが、この実験中の定点採血から自律神経の指標であるカテコラミンを計測し心拍変動の指標と比較した。ベースラインのLow frequency power (LF)= 1835ms2でアドレナリン(Ad)/ノルアドレナリン(NAd)= 21/23pg/mlであったが、心不全作成の後LF=6.3ms2まで低下し、Ad/NAd=104/289pg/mlに上昇した。LVAD装着1週目でLF=38.6ms2、Ad/NAd=25/96pg/mlとLFの回復とカテコラミンの低下を認めた。LVAD装着4週目ではLF=216ms2、Ad/NAd=19/101pg/mlとなった。従来交感神経系の指標とされてきたLFは、心不全で交感神経が亢進すると低下し、改善し交感神経系が落ち着くと上昇する可能性がある。臨床では心不全治療薬としてβブロッカーが確固たる地位を得ているが、交感神経の抑制と心機能改善はLF値の上昇に反映される可能性が考えられ、LF値は機械的循環補助下にある患者においても心機能の回復を測る指標となり得ると考えた。
②臨床現場における心拍変動解析システムの構築:機械的循環補助を要するような患者は集中治療室やそれに準じた病棟に収容される。心電図はほぼ確実についており、生体モニターに表示される。リアルタイム心拍変動解析装置を用いて、生体モニターから直接外部出力して心電図を解析するシステムを考案した。実際に接続が可能であるところまで確認することができ、一人の患者であれば連続的な解析が可能となった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度は臨床現場での心拍変動解析を開始し、解析を進める方針であった。しかし、病院内の電子カルテシステムの使用はハードルが高く断念した。リアルタイム心拍変動解析システムを用いたデータ収集の体制は整えたが、いまだ複数患者のデータの解析を達成できていない。

Strategy for Future Research Activity

臨床においてはLVAD装着患者はさほど頻繁に現れないので、経皮的補助循環装置にもその解析対象範囲を広めてデータ採取を行う方針としている。今後、リアルタイム心拍変動解析システムを用いたデータ収集によって、術者の技量によらず、無侵襲で、かつ客観的に心機能を解析する手法を開発していきたい。

Causes of Carryover

前年度は大動物実験と情報収集に研究費を使用した。動物実験の費用については、当該施設の既存の備品を効率よく使用することができ、結果として主に旅費に研究費を使用したため、総合的に出費を抑えることにつながった。本年度も備品を効率的に使用し、データ解析ソフトおよび解析コンピュータに主に計上したので、結果的に出費を抑える結果となった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

臨床でのデータ解析システムの実運用、解析を行う予定である。大動物実験で得られたデータの解析をすすめ、発表、論文投稿を行う。

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Published: 2017-01-06  

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