2014 Fiscal Year Annual Research Report
フェノール性ハロゲン化合物およびメトキシ体の泌乳期マウス動態と乳児暴露評価
Project/Area Number |
26881008
|
Research Institution | Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
藤井 由希子 第一薬科大学, 薬学部, 助教 (80733542)
|
Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
|
Keywords | 環境保健 / トキシコロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はフェノール性ハロゲン物質について1)マウスを用いた体内動態試験、2)ヒト汚染実態調査、を行った。
1)動物実験:予備実験として、対象物質のマウスへの投与を行い、ガスクロマトグラフィー質量分析計を用いてその代謝物の同定を行った。その結果をもとに代謝物を含めた分析対象項目を設定し、前処理法、定量方法および分析バリデーションを確立した。予備実験で得られたデータをもとに成体マウスおよび泌乳期マウスに対象物質の投与と化学計測を行い、血中濃度推移・各臓器(乳腺・脂肪・腎臓・肝臓)への分配、乳汁分泌、尿中クリアランス、糞中クリアランスに関するデータセットを得た。泌乳期マウスにおいて母乳を通じた母マウスから仔への移行を評価するために仔の血中濃度推移、肝臓濃度推移の化学計測を合わせて行った。今後は得られたデータの解析を行い、投与物質の体内動態パラメーターを明らかにする。
2)ヒト汚染実態調査:1)の動物実験で得られた代謝物についてヒト生体試料中で検出可能な微量分析法を負化学イオン化ガスクロマトグラフィー質量分析計を用いて検討を行い、前処理法、定量方法および分析バリデーションを確立した。その確立された分析法で、陰膳方法により収集した食事試料の分析と血清中の濃度の分析を行い、食事経由の摂取量と体内負荷量の把握を行った。今後はマウスでの体内動態試験結果のヒトへの外挿値と実際のヒト生体試料での分析結果を比較検証を行う。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は動物実験とヒト汚染実態調査の双方が進展した。分析手法はマウスの投与実験で得られた試料とヒト生体試料の双方に最適化された。動物実験は成体マウス・泌乳期マウスに投与を行い、吸収、分布、代謝および排泄に関するデータセットを得た。ヒトの汚染実態調査としてヒトサンプル(食事・血清)の分析を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度、マウスでの体内動態試験のデータセットを得ることができたため、次年度以降、その解析を行う。また必要に応じて追加実験も計画する。さらにマウスでの体内動態試験結果のヒトへの外挿値と実際のヒト生体試料での分析結果を比較検証を行う。
|
Research Products
(9 results)
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] A MAJOR SOURCE OF DIETARY EXPOSURE TO LONG-CHAIN PERFLUORINATED CARBOXYLIC ACIDS2015
Author(s)
Fujii, Yukiko; Sakurada, Tsukasa; Kuga, Ayuka; Kinoshita, Marika; Harada, Kouji; Koizumi, Akio; Kimura, Osamu; Endo, Tetsuya; Haraguchi, Koichi.
Organizer
Society of Toxicology 54th Annual Meeting
Place of Presentation
San Diego, California
Year and Date
2015-03-22 – 2015-03-26
-
-