2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26884015
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村上 正和 東京大学, 附属図書館, 特任研究員 (90736787)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 番役 / 捕役 / 良賤制 / 警察 / 嘉慶年間 / 身分秩序 / 北京 / 道光年間 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究課題「清代中国の賤業従事者と警察機能」に関する档案史料を網羅的に収集するため、北京の第一歴史档案館、台北の中央研究院傅斯年図書館、故宮博物院図書文献館を繰り返し訪問した。また国内でも関連する先行研究を整理しつつ、東京大学東洋文化研究所の大木文庫、仁井田文庫に所蔵されている漢籍を中心に、法律・行政に関する史料を随時調査していった。一年間を通して収集し得た史料を分析したところ、当初の課題であった下記2点を明らかにすることができた。①嘉慶・道光年間に番役が賤業と認定されるに至った過程の解明。番役の賤業認定をめぐって、嘉慶・道光年間に政府内で議論が行われ、規定の改変が繰り返された。これは、清代中期の身分秩序問題の一つである。さらには番役への褒賞のあり方も議論になっていた。本年度はこれらの議論の過程を細かに追跡し、また番役を賤業と認定して、その子孫の科挙受験を禁止した結果、北京の治安維持にどの様な影響が生じたかを考察していった。②番役・捕役の活動実態の解明。従来、番役・捕役の活動実態については、犯罪のもみ消しや犯罪者との結託などが指摘されてはいたが、具体的にどの様に活動していたのかは不分明であった。本年度はこの点について考察を進めることができた。以上の2点は番役・捕役によって担われていた治安維持の一端を明らかにする上で、重要な論点であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中国大陸、台湾での史料調査も順調に進み、かなりの成果を得た。論文執筆も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の変更は特にはない。既に論文執筆を始めており、掲載を目指す。
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