2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26884018
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
塚原 伸治 茨城大学, 人文学部, 准教授 (30735569)
|
Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
|
Keywords | 民俗学 / 商店街 / 伝統 / 経営 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、店の挫折と再起に関する調査を実施した。商店街における経営の失敗は、2000年代以降の現代的状況においては、見逃すことができない頻度で発生している。このような状況について具体的な事例を分析し、店の人々と伝統の関係が揺らぎ、ほころんでいく仕組みを明らかにした。 次に、商店街に参与する多様なアクターに関する調査を実施した。人々と伝統の関係に変化が生じているもうひとつの要因として、商店街に参与する多様なアクターの活動について調査した。研究のフィールドである2地点(千葉県香取市佐原・福岡県柳川市柳川)においては近年、町並みの保存・活用や観光を軸として、NPO法人をはじめとする非営利組織が林立している。それらの組織は伝統を「保存・活用」することを目的としながら、人々と伝統の関係に変化を与えている。コンサルタントや都市計画の研究者がすでに参与しているフィールドであることもふまえ、それらが参入することによってもたらされつつある影響について調査した。 柳川においてはよりインフォーマルな組織の調査も行った。祭礼に参加する商店街の店主たちの友人関係から発展したA会という組織がある。元は祭礼の活性化に特化した会だったが、活動内容の拡大にともない、商慣習を含む商店街の伝統にも大きな変化を与えつつあることが明らかになった。 以上のような調査と並行して、文献研究を行った。商店街が学際的な研究対象である一方で、民俗学では研究蓄積が極めて乏しい対象であることから、社会学、歴史学、経営学におけるエスノグラフィーなど、多分野にわたる文献研究を行い、本研究の基礎研究として位置づけた。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|