2014 Fiscal Year Annual Research Report
モビリティと文学的想像力:コンタクト・ゾーン・ナラティブとしての米国モダニズム
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26884050
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
ハーン小路 恭子 上智大学, 文学部, 助教 (30733563)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 20世紀アメリカ文学 / モダニズム / コンタクト・ゾーン / モビリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、1920年代から1940年代の米国モダニズムの作品群を、文化研究者メアリー・ルイーズ・プラットの「コンタクト・ゾーン」概念をもとに、多様な文化の接触領域として読み直す試みである。この概念を導入することにより、ロストジェネレーションからハーレムルネサンスまでの異なる文学運動がおこったモダニズム期の米国を、多様な文化の、また人種、ジェンダー、階級など異なる要素のコンタクト・ゾーンとして再提示すること、またそれにより、従来のアメリカ文学史に対して新しい視点を提供することが本研究の意義であるといえる。研究を進めることにより、最終的には論文少なくとも2本の執筆と学会誌への投稿、ならびに学会発表を行って研究の成果を広く知らしめることを目標としている。初年度に当たる26年度は、27年度に予定している論文の投稿や学会発表に向ける準備期間として、主に資料収集と研究室設備の拡充、学会参加などの活動に費やした。論文執筆に必要な書籍や論文を収集するとともに、コンピュータや複合機といった研究活動に必要な設備を整えることができた。また、年度内には日本英文学会、アメリカ文学会、多民族文化学会などの各種学会に参加、そのうち5月の日本英文学会では発表も行い、研究に関するさまざまなフィードバックを他の研究者から得ることができ、研究に必要なネットワーク形成も行うことができて、全体として有意義な研究活動を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論文執筆に必要な資料や設備を入手することができ、次年度の研究活動を滞りなく行うことができるため。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度も引き続き資料収集を行うとともに、論文執筆を進め、12月の学会発表および海外学会誌への論文投稿という形で成果を発表したい。
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