2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26885029
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小笠原 浩太 東京工業大学, 社会理工学研究科, 助教 (00733544)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 人口変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
東京市における個人データの構築については、史料の収集、整理、読解、入力を行い、統計解析に利用可能なフォーマットにまで落とし込むことができた。また、研究計画で予定していた補足史料の収集についても、対象地域・時代に近い、新たな個票データを発掘することができた。統計解析では、モデル選択に予想以上の時間がかかったが、予備的な分析からは研究計画に記した仮説と整合的な結果を得ることができた。さらに、東京市における死亡率の空間分布を把握するために町丁目単位の格子データを作成し、GWRの枠組みからSMRの予測を行った。戦前の大都市についてSMRの予測と視覚化を行った研究は初めてであり、これにより当時の疾病の地理的分布を正確に把握できるようになった。以上の結果をまとめた論文は、所属機関のdiscussion paperとして刊行済みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に記した個人データの構築については、史料の読解から統計解析に利用可能なフォーマットにまで落とし込む段階まで進めることができた。また、補足史料の収集についても、幸い対象地域・時代に近い、新たな個票データを発掘することができた。このように、データベースの構築については、当初の予定以上に進展したと考えられる。一方で、統計解析ではモデル選択に時間がかかり、具体的な定式化まで進むことができなかった。以上から、平成26年度はおおむね順調に進展したと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
予備的な分析結果からは、男女の交渉力が近代日本における出生率低下に影響を与えていた可能性が示唆された。そこで今後は多少方針を修正し、これら複数の要因に配慮した分析を行う。具体的には、これまで進めてきたマイクロデータによる分析に加えて、国勢調査報告と人口動態統計の報告書から格子パネルデータを構築し、出生率の変動を分析する。その際、構造変化を明示的に分析できるよう、戦前と戦後を含むある程度長期に亘るパネルを作成する予定である。
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