2015 Fiscal Year Annual Research Report
更生保護施設における在所者の社会復帰に向けた介入に関する事例研究
Project/Area Number |
26885062
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
相良 翔 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (40736469)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 更生保護 / 立ち直り / 更生保護施設 / 犯罪社会学 / 司法福祉 |
Outline of Annual Research Achievements |
【具体的内容】 前年度より開始していた【職員調査】ならびに【在所者調査】の補足調査より研究を開始した。その上で2015年6月に開催された福祉社会学会大会(会場:名古屋大学)において「更生保護施設職員の『処遇』に関する社会学的考察」というタイトルの学会発表を行った。これは①更生保護施設職員は在所者の社会復帰に向けてどのような「処遇」を、どのように行っているのか、②更生保護施設職員による「処遇」が更生保護施設在所者にどのような影響を与えているのか、という「研究の目的」ならびに「研究実施計画」に応じた問いについて発表したものである。また学会報告の内容も踏まえつつ、【理論的考察】の研究成果として本田由紀編著『現代社会論』の第7章「排除―犯罪からの社会復帰をめぐって」を執筆した。これはこれまでの更生保護施設における調査結果を活かし、「元犯罪者の社会復帰」を焦点にして、現代社会にある排除の論理を浮き彫りにした内容である。これらを踏まて、28年度以降も継続的に論文発表などの成果発表を行う予定である。
【研究成果の意義およびその重要性】 第一に更生保護に関する制度改正等にあたって、貴重なエビデンスをもたらしうる点である.特に刑務所出所者の社会復帰支援が重要な課題となっている昨今のなかでの貢献は小さいものではないだろう。第二に更生保護に関する実務家に対して、処遇の実態とその機能を科学的に説明する機会になり、処遇・支援計画の作成や施設運営方針の作成等においてポジティヴな影響を与えるうる点である(実践的)。この後は論文化や書籍化を進めるなどして、さらに実務家に目を通してもらえる機会は増やしていきたい。第三に更生保護の実態に関して、社会に対して広く発信する貴重な機会となった点である(社会的)。とくに、共著ではあるが、研究成果の一部を書籍として出版できたことにより、波及効果も期待できる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)