2014 Fiscal Year Annual Research Report
2次元状有機ナノシートのサイズ制御を要素技術としたナノカーボン材料の機能化
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26886011
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白木 智丈 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10508089)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | ナノ材料 / 超分子化学 / ナノ粒子 / ナノカーボン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、規則的な格子構造をもつ2次元シート材料を形成可能な「共有結合性有機フレームワーク(COF: Covalent Organic Framework)」を新しい材料創製の基幹素材とするため新手法の開拓と機能材料の開発を進めている。特に、独自のアプローチとして、これまでに未開拓であったナノ~サブミクロンサイズにおけるCOF粒子自体のサイズ制御技術を開発している。 上記の目的を達成するために今回考案した新規のCOF合成法を検討したところ、高い構造規則性を有した高結晶性COF粒子を作製可能な室温合成法を開発することに成功した。特に本手法で得られるCOFは既報のものと比べて、1)より明瞭なX線回折パターンを示す、2)3倍を越えるBET表面積をもつ、3)高い熱安定性を示す、などの特徴があることがわかった。さらに、COF合成時に第3成分を添加するアプローチによって、生成物が均一なナノサイズの粒子として得られることを見出した。 以上の知見は、従来検討が行われていなかった手法に基づく本研究の取り組みから、新規のCOF構造制御が可能となることを示唆している。次年度はこれらの成果をもとに、COFの構造制御のための条件最適化を検討し、2次元シートを基本構造にもつCOFのサイズ制御合成を達成する。さらに、得られたサイズ制御COFの特徴を活かして、カーボンナノチューブなどに代表されるナノカーボンの機能化への展開を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今回提案しているCOF作製方法によって、高結晶性COFの室温合成法を開発することに成功した。また、COF粒子のサイズ制御を目的として添加した第3成分の分子の存在によって、生成物が均一なナノサイズの粒子となることがわかった。以上により、当初計画していた通り、COFのサイズ制御合成を達成するための基礎となる重要な知見を得ることに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度得た知見をもとに、本アプローチによって種々のサイズのCOF粒子を作り分けられることを実証し、サイズ制御COF粒子の合成法としての一般性を示す。さらに、第3成分分子の添加を利用して、サイズ制御COF粒子の機能化を達成する。最終的に、得られた材料が2次元シートを基本構造として有している特徴を活かして、新規なナノカーボン材料の開発ならびにカーボンナノチューブの高機能化に向けた検討を実施する。
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Research Products
(5 results)