2015 Fiscal Year Annual Research Report
インフレーション期の原始密度揺らぎ生成シナリオにおける超弦理論的効果の検証
Project/Area Number |
26887042
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
水野 俊太郎 早稲田大学, 高等研究所, 助教 (60386620)
|
Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
|
Keywords | 宇宙物理(理論) |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、超弦理論特有の効果としてDブレインと重いスカラー場がインフレーション期の原始密度揺らぎ生成シナリオに与える影響を調べることに焦点を当てており、特に平成27年度は前年度からの継続として「構造形成からのDBIインフレーション、DBIガリレオンインフレーションへの制限(A-2)」と「偏光成分の情報を含んだ宇宙背景輻射からの重い場を含むインフレーションへの制限(B-2)」を行なうことを目的としていたが、昨年度に議論の結果重力的微分結合項がインフレーション後の再加熱に及ぼす影響を調べるのも興味深いという考えのもと、そちらの研究も進めた。(A-2)の研究方法としては、Dブレインによるインフレーションで生じるようなequilateral型の非ガウス性の影響は、ハロー・銀河のパワースペクトルには現れないのであるが、我々はそのバイスペクトルに影響が出るかを調べた。そして、物質の密度揺らぎと銀河の分布との関係を決めているバイアスに関しては最近名古屋大学の松原准教授らによって提案されたintegrated perturbation theoryを適用した。その結果、ダウスケールにおいてequilateral型の原始非ガウス性の効果がハロー・銀河のバイスペクトルの観測を通じて制限が可能であることが示された。また、重力的微分結合項が再加熱に及ぼす影響として、インフレーション期にわずかでも非等方性が生成されれば、われわれの物質の起源となっているバリオン数の生成もより効果的に起こることが示された。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|