2014 Fiscal Year Annual Research Report
分子同士の弱い結合生成機構の解明にむけたμ秒時間分解低振動数ラマンイメージング
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26888015
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
岡島 元 青山学院大学, 理工学部, 助教 (20582654)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Keywords | 分子間相互作用 / ラマン分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、振動分光に基づいて溶媒の混合過程を観測する新しいイメージング技術を確立することであった。そのために、ラマンイメージング技術と連続フローシステムとを組み合わせた「連続フローラマンイメージング」装置の開発と、さらにそれを分子間結合の領域(低振動数領域)へ拡張することを計画した。本年度は、連続フローラマンイメージング装置の開発を行い、基本的な溶媒についての混合過程、特に混合初期過程での分子分布の変化が追跡可能であることを確認した。 石英製のY字型マイクロ流路(マイクロリアクター)を用いた連続フローシステムを導入し、それを既存のラマンイメージング装置と組み合わせた。2つの流入口からベンゼンとシクロヘキサンとをそれぞれ流し、2液の合流点付近を数十 μmスケールの空間分解能でラマン分光測定したところ、2つの分子種に由来するラマンバンドが現れる空間分布を測定することができた。特に、混合後の数cm(数秒間に相当)の距離において、2種類のラマンバンドの空間分布が流路の両側に片寄ったままであることが確認された。これは2つの分子種がどのような空間分布を経て混合するかについての情報を与える。さらに、両者のバンドが観測される箇所のラマンスペクトルを詳細に調べることにより、空間分布が重なる(見かけの)混合後の溶媒環境の変化を分子レベルで知ることができる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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