2014 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度な二次元電子密度分布測定センサによる真空アークの消弧メカニズム解明研究
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26889017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
稲田 優貴 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00735532)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Keywords | 電力工学 / 電気機器工学 / アーク放電 / 電子密度 |
Outline of Annual Research Achievements |
真空遮断器の大容量化を実現するためには、真空遮断器内に発生する真空アーク放電がどのように消滅してゆくのか、その挙動を2次元電子密度分布の観点から詳細に検討し、真空アークの効果的な消滅手法を創出する必要がある。 そこで本研究では、10の19乗m-3程度と推定される真空消弧アーク内の2次元電子密度分布を測定すべく、高感度型センサの開発を行った。 開発にあたってはピンホールアレイと呼ばれる光学素子を従来型センサに実装する必要がある。そのため開発に際してはまず、ピンホールアレイの最適形状を明らかにする目的で、波面分割法を用いた数値解析手法により、150umの穴径と300umのピッチを有するピンホールアレイが本センサに最も適しているとの結論を得た。その後、高出力レーザを用いた微細ドリリング加工技術を採用することで、ピンホール輪郭の歪みを最小限に抑え、高い加工精度を有する上記ピンホールアレイを作成した。現在は、ピンホールアレイ領域の端部効果を抑制すべく、理論と実験の双方から高感度型センサの最終仕上げに取り組んでいる。 また高感度型センサの開発と並行し今年度は、電極材料による2次元電子密度分布の差異を従来型センサにより測定した。 Cu電極とCuCr電極を対象に、真空消弧アーク内の2次元電子密度分布、および2次元金属蒸気密度分布の測定を行った。その結果、CuCr電極間に点弧させた真空アークの方が電子密度は高くなっていた一方、金属蒸気密度はCu電極の方が高くなっていた。CuCr電極の方が電子密度が高くなっていた原因としては、電気伝導率の高いCu部分に電流および電力が集中することで、電極表面が局所的に加熱され、熱電子放出が盛んになったためであると考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)