2014 Fiscal Year Annual Research Report
新規免疫素子Q-bodyを用いたClaudinの生細胞イメージング
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26889028
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鄭 煕陳 東京工業大学, 資源化学研究所, 特任助教 (70737981)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 蛋白質工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究目標は、Claudin認識Q-bodyの遺伝子を構築し,蛋白質合成および色素修飾を行うことであった.特に,各段階において反応条件の最適化を行い,蛋白質の収量と修飾効率の最大化を試みた.具体的には, 1) Claudin認識Q-bodyの発現遺伝子の構築: 大阪大学大学院薬学研究科近藤昌夫准教授の研究グループからClaudin認識抗体遺伝子をご提供いただき,そのClaudin認識抗体のVHおよびVLを,当研究グループで開発された大腸菌細胞内Fab発現ベクターpUQ2に挿入することに成功した.pUQ2ベクターは,H鎖とL鎖それぞれのN末付近に蛍光色素修飾用のシステイン(Cys)残基が含まれたCysタグが付加されており,ダブルで色素を修飾することが可能となる.なお,C末付近にはHisタグとFlagタグが付加されており,Q-bodyの精製が容易になるという特徴を持つ. 2) 蛋白質の合成および精製: 作成した遺伝子で大腸菌SHuffle T7 express lysYを形質転換し,Fab断片を発現させた.その後,細胞質画分を回収し,Talonコバルトアフィニティカラムを用いて精製を行った.その結果,高純度で、正しくフォールディングされた可用性蛋白質を得ることに成功した. 3) 蛍光色素修飾: TCEPゲルを用いてCysタグ中のCys残基を還元させ,蛍光色素ATTO520-マレイミド, R6G-マレイミド, TAMRA-マレイミドでそれぞれ修飾を行った.その後,抗Flag抗体アガロースゲルを用いて遊離の色素を除去した.SDS-PAGEにてH鎖,L鎖両方とも修飾されたことを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Claudin認識抗体からQ-bodyを作製することを目標としていた.その結果,可用性の蛋白質が得られ,蛍光色素の修飾も正確に行われたので,おおむね順調に進展していると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた結果を基にして,次の 2 つの課題を考えることで研究を推進させていく. 1) クエンチ度の評価,経時変化,Claudin検量線の作製を含めたQ-bodyの蛍光強度の測定 2) Claudin発現細胞HT1080を培養し,蛍光顕微鏡にてQ-body添加後の蛍光変化を観察する.
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