2014 Fiscal Year Annual Research Report
細胞の食作用を利用した環境に優しいマイクロナノファブリケーションへの挑戦
Project/Area Number |
26889039
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上杉 薫 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20737027)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Keywords | マイクロナノファブリケーション / 食作用 / 細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞はその種類により,接着時のサイズや形状が異なる.そのため本研究課題を進めるに当たり先ず,細胞数と細胞内骨格の発達具合に注目した.210 マイクロメートル四方の培養表面内に存在する細胞数を把握することで,細胞接着面積(一個当たりの細胞のサイズ)が推測可能であり,また細胞内骨格の発達を観察することで細胞の形状や,その特性を知ることが可能である.細胞数は核染色を用いて,細胞の形状は細胞内骨格(F-アクチン)を染色し,観察した.細胞内骨格の観察は通常の蛍光顕微鏡では難しいため構造化照明顕微鏡を用いた観察を行った.細胞は古くからその特性が知られ,セルラインも確立し,培養が容易なマウス筋芽細胞(C2C12)とマウス線維芽細胞(NIH-3T3)を用いた.細胞を100%コンフルエントに培養し,核染色を行ったところ,210 マイクロメートル四方の培養表面内に存在する細胞数はC2C12細胞(約78個)に比べ3T3細胞(約163個)の方が多かった.これより,接着時における3T3細胞の一個当たりの平均面積は約270平方マイクロメートル,C2C12細胞の面積は約565平方マイクロメートルであり,加工時の分解能も3T3細胞の方が高い可能性を示している.細胞内骨格の観察を行ったところ,3T3細胞に比べC2C12細胞は細胞内骨格の束が一方向に100 マイクロメートル近く発達し,細胞自体が細長い形になっていることが分かった.このことから,C2C12細胞は形状に異方性があり,接着面積も大きいため,3T3細胞に比べ分解能が低くなる.一方で,大面積,もしくは細長い形状を必要とする場合はC2C12細胞を用いることで時間や細胞数の節約が可能となる.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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