2014 Fiscal Year Annual Research Report
光干渉縞を用いた微粒子の粒径・数密度・速度の同時計測法の開発
Project/Area Number |
26889067
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
上澤 伸一郎 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力基礎工学研究センター, 研究員 (80737073)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Keywords | 流体 / 流体工学 / 計測工学 / 超精密計測 / 原子力エネルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
原発再稼働に必要なフィルタードベントのひとつであるベンチュリスクラバの性能評価のため、スクラバ内を高速で運動する微小液滴の計測技術開発が求められている。本研究では、レーザー光を用いた光干渉縞方式による微粒子の計測法を確立し、微小液滴への適用可能性について検討した。具体的な研究実績は以下の通りである。 1.微粒子計測装置の製作、2.計測機器の調整、確認:研究計画の通りの液ラインと光学系で構成された微粒子計測装置を製作するとともに、実験装置が想定通りに運転することを確認した。 3.干渉縞発生の理論的な解析:既存研究を元に理論的な解析を行うことに加えて、微粒子の散乱現象に対する光学シミュレーションを実施した。その結果、実験で使用する微粒子の散乱強度とその粒径に相関があることが確認された。 4.微粒子計測装置の性能評価実験(4-1.干渉縞に対する受光素子の電圧信号特性の把握):レーザーと微粒子の光学的作用によって発生する干渉縞とその光を受けた受光素子から出力される電圧信号の特性を把握するため、スクリーンに映る干渉縞と電圧信号の同期計測を実施した。その結果、微粒子を混入させた場合、干渉縞の発生が確認できたとともに、同時に受光素子からの電圧が減少することを確認した。このことから微粒子を受光素子からの電圧減少により感知できると考えられる。 4-2.粒径に対する電圧信号特性の理解:粒径に対する受光素子からの電圧信号特性を把握するために、純水中に混入する微粒子の粒径を変えて実験を実施した。その結果、粒径が小さいほど電圧の変動が小さくなることを確認した。このことから、電圧の減少量を計測することで粒径を予測できることが期待される。 以上により、レーザー光を用いた光干渉縞方式による微粒子の計測が可能であることが明らかにされた。この知見は今後の微小液滴を対象とした計測技術開発に大きく貢献できると考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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