2015 Fiscal Year Annual Research Report
シロアリの社会組織化に関わる遺伝子の同定と機能解析
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26891002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
林 良信 北海道大学, 地球環境科学研究科(研究院), 学術研究員 (70626803)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 昆虫 / トランスクリプトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、昨年度に得られたオオシロアリのトランスクリプトームデータを利用して、タンパク質コード遺伝子のDNAメチル化レベルの推定と遺伝子発現量との関係を調べた。まず、メチル化レベルの指標となるCpG O/Eをトランスクリプトームデータから抽出したすべてのコーディングシークエンス(165969個)について計算した。その結果、158228個(95.3%)のコーディングシークエンスにおいてCpG O/Eが1未満であった。このことは、ほとんどの遺伝子においてDNAメチル化が生じていることを示唆する。また、オオシロアリのCpG O/Eの頻度分布は二峰性を示した。これは、メチル化レベルが比較的高い遺伝子と低い遺伝子(それぞれ、高メチル化遺伝子、低メチル化遺伝子とする)が存在することを示唆している。次に、すべての遺伝子(コーディングシークエンス)を高メチル化遺伝子と低メチル化遺伝子に分類して、また昨年度に同定したカースト特異的発現遺伝子と非特異的遺伝子の情報を利用して、高メチル化遺伝子と低メチル化遺伝子のカースト特異的発現との関係を調べた。その結果、カースト特異性とメチル化レベルには有意な相関がみられ、高メチル化遺伝子はカースト非特異的に発現し、低メチル化遺伝子はカースト特異的に発現するものが多いことが明らかになった。これらのことから、DNAメチル化による発現量説がシロアリの社会構築の基盤となっている可能性を示唆される。今後はDNAメチル化とカースト分化についてさらに研究を進めることで、シロアリの社会性進化の遺伝的基盤の一端が明らかになる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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