2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26891014
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂本 亮太 京都大学, 生態学研究センター, 研究員 (70712024)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 3次元解析 / 形質進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
花粉を運ぶ送粉者と密接な関係をもつ花は様々な立体構造をしているが,その機能については長年にわたって謎であった。私は,送粉行動のスローモーション映像を解析し,それら花の立体構造が送粉効率に影響することを明らかにしてきた。本研究は,それらの成果に基づき,潜在的な花形質の変異,つまり,現在では観察されない変異を3Dプリンターの立体造形技術を用いて復元し,現在の形質と比較することで,その形質変異が淘汰された要因を明らかにする。 現在までに,送粉者が訪花できる立体的な花の模型作製を試みている。3Dプリンターの設定方法や3次元データの抽出方法などを推敲し,8月以降の花の開花期に合わせ,別の種類の花を用いて準備をすすめている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
交付が決定した2014年は冷夏に相当する年であったため,交付決定の時期には既に実験対象と するクサギの開花期が終わっており,実際の花を使った実験ができなかった。そのため,機材使い方の訓練を主に行っており,次の開花期にはスムーズに実験が開始できる準備を整えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
開花期に合わせてクサギの3次元データを抽出,花の立体模型の作成を試みる。作成された花の模型は順次野外で訪花を受けることができるかどうかを確認し,ハイスピードカメラ撮影による詳細な訪花行動の観察を行う。
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