2015 Fiscal Year Annual Research Report
細胞質分裂における膜ダイナミクスの時空間制御機構の解明
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26891017
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
竹田 哲也 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30302368)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 細胞質分裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞質分裂は、分裂面の細胞膜が変形し細胞を切断するという、ダイナミックな膜動態を伴う生命現象である。動物細胞の細胞質分裂における膜動態制御には、膜変形活性を持つBARドメイン蛋白質シンダピンが重要な機能を担う(Takeda et al., Open Biol. 2013)。細胞質分裂時に、シンダピンは脱リン酸化型として機能するが、そのリン酸化制御に関わるキナーゼやホスファターゼは明らかになっていなかった。そこで本研究では、シンダピンのリン酸化制御に関わるキナーゼとホスファターゼを同定し、その機能解析を通じて、細胞質分裂における膜動態調節機構を明らかにすることを目的とした。 先行研究より、シンダピンの脱リン酸化にはPP1ホスファターゼが関与する可能性が高かった(Takeda et al., Open Biol. 2013)。そこで、ショウジョウバエに存在するすべてのPP1ホスファターゼの触媒サブユニット(flw,Pp1α-96A,Pp1-87B, Pp1-13C)をRNAiで発現抑制したところ、シンダピンが分裂面に局在できなくなり、細胞質分裂が異常になることが明らかになった。一方、シンダピンはリン酸化されると膜変形活性を失い、分裂面に局在しなくなる(Takeda et al., Open Biol. 2013)。このことは、細胞分裂期中期までの細胞では、シンダピンはリン酸化によって膜変形能が不活性化し、細胞の膜動態を低下させている可能性が考えられた。そこで、分裂期キナーゼによるシンダピンのリン酸化を検証したところ、シンダピンがポロ様キナーゼPlk1によって、in vitroで直接リン酸化されることが明らかになった。これらの結果より、細胞質分裂におけるシンダピンの機能がPP1ホスファターゼおよびポロ様キナーゼによって時空間的に制御されることが強く示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Possible role of cortactin phosphorylation by protein kinase Cα in actin-bundle formation at growth cone2015
Author(s)
Yamada, H., Kikuchi, T., Masumoto, T., Fan-Yan Wei, F-Y., Abe, T., Takeda, T., Nishiki, T., Tomizawa, K., Watanabe, M., Matsui, H. and Takei, K.
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Journal Title
Biol. Cell
Volume: 107
Pages: 1-12
DOI
Peer Reviewed
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