2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26891025
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
田守 洋一郎 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 助教 (10717325)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Keywords | 組織恒常性 / 細胞競合 / 細胞成長 / 細胞死 / メカノトランスダクション / 上皮細胞 / ショウジョウバエ |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者はこれまでの研究で、分化した分裂後の成体上皮組織において一部の細胞が損傷等によって失われた場合、周辺細胞が細胞分裂ではなく核の多倍体化を伴う細胞肥大によって失われた場を埋め合わせる「補償的細胞肥大」という現象が組織修復能を担っていることを発見した。このメカニズムについてこれまでの予備実験結果から、局所的な組織容積の減少により残存細胞にかかる物理的伸張が細胞成長に関わる遺伝経路(IIS経路)の活性亢進を促し、核の多倍体化による細胞肥大が起こると考えられたため、このメカノトランスダクションに関わる分子を同定する目的で、ショウジョウバエの伸展濾胞細胞をモデルシステムとして、RNAiを用いた機能阻害による遺伝学的スクリーニングを行った。 平成26年度は、予備実験の第一回目のスクリーニングにおいて蛍光顕微鏡下において効果が確認されていた10種類の遺伝子について、もう一度同実験を行い、さらにコンフォーカル顕微鏡によって得られた三次元像を用いて実際の核の大きさを正常細胞のものと比較することにより、予備実験の再現性に加え、より詳細な表現系解析を行った。これにより、この10種類の中からさらに核の多倍体化抑制に対してより再現性の高いRNAi系統2種類を同定することに成功した。これら2種類の遺伝子は、現在までに上皮組織での機能は報告されていないため、今後行う予定である上皮細胞における機能解析、および実際の補償的細胞肥大が起こる条件下における機能解析によって、組織修復のメカニズムに関する新しい知見が得られるものと期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)