2015 Fiscal Year Annual Research Report
水産植物スサビノリの品種改良に資する新規育種基盤技術の研究開発
Project/Area Number |
26892003
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
福田 覚 弘前大学, 食料科学研究所, 准教授 (20520951)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | スサビノリ / 紅藻 / 形質転換 / 水産植物 |
Outline of Annual Research Achievements |
海苔の養殖産業の中で最も代表的な品種はスサビノリであり、我が国の水産物の中でも重要な地位を占めている。しかし、近年は有明海の養殖海苔の白化問題や陸上作物同様の菌類の寄生による病害などが多発し、生産高の約20%に相当する200億円もの損害が出ることもある。そのため、海苔の生産を安定させ、かつ高品質・高収量そして耐病性などの株の品種改良に向けて、海苔独自の育種技術が必要である。 本研究は、スサビノリの形質転換技術を活用し、海苔品種改良に資する分子生物学的手法を用いた新規育種基盤技術の研究開発を目的とする。 本研究では、スサビノリ固有の転写調節領域とスサビノリ特有のアミノ酸配列に改変したレポーター遺伝子や選択マーカーを用いて外来遺伝子導入方法により、スサビノリの一過的遺伝子発現を確認するとともに、形質転換体の作出を試みた。その結果、組織化学的検出が可能な遺伝子や蛍光タンパク質遺伝子を持つ、複数のスサビノリ形質転換体候補を得ることが出来た。形質転換体候補は、薬剤を添加した人工海水選択培地で培養し、さらに候補を絞りこんだ。その後、通常の人工海水培地で培養して十分に成長させ、レポーター遺伝子の発現が安定に見られるか形質転換体候補を観察した。結果、蛍光タンパク質遺伝子を持つ形質転換体候補を観察したところ、スサビノリの交配による減数分裂時期の検証に用いることが可能な形質転換体候補を確認することができなかった。 以上の結果により、スサビノリ形質転換体の交配による減数分裂時期を検証するためには、外来遺伝子が安定に発現する形質転換体候補をこれまで以上に獲得する必要があると示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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