2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26892009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 果子 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特任研究員 (70733129)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 農村開発 / 地域研究(ベトナム) / 農業経済 / 農業経営 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.研究発表 3月10~12日にベトナム・ハノイにて開催された国際学術ワークショップ「International Workshop of GRENE-ei CAAM」にて、研究課題のうちの地域農業経営に関連する成果を部分的にとりまとめ、「Locally-Adjusted SRI (System of Rice Intensification): Adoption of co-benefit cultivation method by small-scale farmers in the Red River Delta, Vietnam」と題し、発表した。
2.調査活動 紅河デルタ対象3村(5集落)について、農業経営及び農外就業に関連するアンケート調査及びインタビュー調査を実施した。地場産業経営インタビュー調査過程において、新規地場産業が発達しつつある集落と伝統工芸村とのネットワークが確認された。農外就業機会が他地域から地域内にもたらされ、地域内で就労機会が共有されている実態を把握できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、調査活動を実施した。 また、農業経営に関連するこれまでの調査・研究成果を部分的にとりまとめ、ハノイにて発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年度に実施したアンケート調査及び半構造的インタビュー調査結果をとりまとめ、特に地場産業経営部分について事例研究の調査結果をとりまとめ、研究を深める。具体的には、以下の方策にて研究を推進する。 ①地域農業経営 高付加価値農産品の販売を他集落に展開する意思決定を行ったA村の行政関係者及び当事者の集落リーダーの視点を整理する。また、高付加価値農産物の生産・販売を断念したB村、農薬削減技術を普及する取組を支援する方針に転換したC村の各関係者にインタビューを行い、各主体の意思決定、関係構造、地域農業経営規範について整理する。 ② 地場産業経営 昨年度の調査過程において、①農外就業機会が地域内で共有されていること、②他伝統工芸集落とのネットワークを通じ、新たな地場産業ビジネス機会が集落内にもたらされていることを把握した。今年度は、その事例から、どのように地域内外で農外就業機会が形成・共有され、集落内の生計手段が確保されているか、また、集落ビジネス経営が展開されているか、などに対する調査・研究を継続する。
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