2014 Fiscal Year Annual Research Report
非休眠導入性ナシ系統群を用いた自発休眠導入機構の解明
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26892017
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
竹村 圭弘 鳥取大学, 産学・地域連携推進機構, プロジェクト研究員 (70731545)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Keywords | 自発休眠 / ニホンナシ |
Outline of Annual Research Achievements |
ニホンナシ系統TH3と少低温要求性タイワンナシ横山およびこれらのF1とF2系統群の自発休眠特性について調査を行った結果、12月上旬~1月上旬における横山の発育指数はTH3に比べ著しく高く、最低発育指数は3.5であった。この指数を基準値とし、全ての調査において基準値以上となったものを自発休眠非導入性個体、それ以外を自発休眠導入性個体としてF1およびF2系統群についての評価を行った。評価結果をもとに、タイワンナシ横山が自発休眠非導入性に関与する劣性遺伝子をホモでもつと仮定しχ2検定を行ったところ、自発休眠非導入性が1遺伝子により支配されている可能性が示された。F2系統群を導入性個体と非導入性個体にバルク化し、花器およびどん葉の形質と落葉期および開花期について調査したが、自発休眠導入特性との相関性については確認されなかった。 また、導入性関連遺伝子と連鎖するマーカーを探索するため、ニホンナシ由来の89種類のSSRマーカーを用いて解析を行った結果、TH3と横山の間で増幅断片長が異なるバンドを示した12種類のSSRマーカーを選抜した。選抜マーカーを用いてバルク化個体についての解析を行ったが、導入性および非導入性個体間で特異的な増幅断片長の違いはみられなかった。しかしながら、これまでに自発休眠関連遺伝子として選抜したDefensinをコードする遺伝子の自発休眠期におけるTH3の発現量は、同時期のタイワンナシ横山に比べ著しく高く、打破期には低下するという結果が得られた。同様の発現パターンは導入性のF1個体でも確認されたため、低温誘導タンパク質として知られるDefensinをコードする遺伝子は、休眠導入期の指標となる分子マーカーになると考えられ、休眠打破モデルの正確性の向上に繋がるものと推察された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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