2014 Fiscal Year Annual Research Report
子牛の気管支炎・肺炎の早期・自動検出システムの開発
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26892021
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
野上 大史 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50736147)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 生体情報計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度において、子牛での実験を可能とする生体機能情報計測システムの構築を行った。子牛の呼吸による動的温度変化、あるいは脈拍による皮下の振動によって発生するピエゾフィルムセンサの出力電圧を正確に計測するためのシステムを構築するため、ピエゾフィルムセンサ→プリアンプ→ケーブル→計測器(オシロスコープ)といった構成とした。実験において、この構成ではセンサからの信号をすぐに増幅させるため、牛の動作などによる影響を低減させることができた。一方で、呼吸数や心拍数よりも周波数の高い生体ノイズによる問題が明らかとなった。この対策のため、呼吸数や心拍数の低周波のみを測定するローパスフィルタ機能を追加したアンプを、計測システムに追加した。これにより、センサの出力電圧を正確に計測するためのシステムの構築を完了した。 呼吸による温度差から呼吸数をするため、あるいは脈拍による皮下の振動から心拍数を計測するために、センサの設計および作製を行った。前者では、子牛の鼻輪に取り付け可能なように、センサのサイズは2mm×3mmとしている。これは鼻輪の内部に設置可能な大きさである。後者では、子牛の尾根部の長軸方向に取り付け可能なように、センサのサイズは5mm×10mmとした。長軸方向に取り付けやすく、かつセンサ面積を大きくすることでより大きな圧電出力を得ることを目的とした。これらのセンサと構築した計測システムを利用して、呼吸および脈波によって発生する圧電出力の計測、評価を行う準備を終えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度予定していた、子牛に適用する実験用生体機能情報計測システムの構築を完了しており、かつ呼吸数計測、心拍数計測に適した自己発電型のセンサのセンサ構造を決定することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
作製したセンサおよび計測システムを利用して、呼吸および脈波によって発生する圧電出力の計測、評価を行う。その結果を基に、センサ構造に適した無線センサ端末形状の最適設計および試作を行い、低消費電力の呼吸数計測システム搭載の無線温度センサ端末および心拍数計測システム搭載の無線温度センサ端末を開発する。
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