2015 Fiscal Year Annual Research Report
唾液メタボローム解析と口腔細菌叢ゲノミクス解析による口腔粘膜炎発症メカニズム解明
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26893024
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐久間 陽子 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (90735531)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 頭頚部がん / 放射線療法 / 化学療法 / 口腔粘膜炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頚部がん患者の強度変調放射線治療(IMRT)および化学療法時に生じる有害事象において最も多く発症するのが激烈な痛みを生じる口腔粘膜炎であるが、その対処法は未だ確立されていない。局所感染という観点からその要因を考えた場合、①唾液量、②唾液の質、③口腔内細菌叢、④口腔粘膜状態が挙げられる。本研究では、まず唾液を使用した遺伝的な口腔内細菌叢の検索方法を検討してきた。 これまで広く行われてきた細菌培養法によるコロニー形成単位(CFU)による評価では、培養条件に合わない細菌は分離困難であり、臨床での細菌の動態を正確に把握することはできない。そのため、検体中の細菌遺伝子を直接評価するt-RFLP法を活用した方法を選択した。この方法では、すべての生物がもつsmall subunit of ribosomal RNA(SSU rRNA)を標的とし、配列データベースから制限酵素切断部位の予測を立てている。このため、各ピークが由来する細菌種・群を正確に特定しやすく、培養しにくい細菌についてもその量を定量することができるため、従来の方法に比べ、正確な細菌叢全体を把握することができる。 この方法を用いることで、今後は頭頚部がん患者の治療開始前、治療中後の正確な細菌叢を比較できる。これにより口腔粘膜炎の発症の要因の一つと考えられる口腔細菌叢との関連が明確になり、口腔粘膜炎の発症・憎悪因子とそのメカニズムへの解明の一助となる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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