2015 Fiscal Year Annual Research Report
デコリンを用いたS-1術前補助化学療法の新規効果予測法の開発
Project/Area Number |
26893039
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中嶋 大 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50431747)
|
Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
|
Keywords | Decorin / 口腔扁平上皮癌 / S-1 / AKT 経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
S-1を用いた術前補助的化学療法(S-1 NAC)の効果判定を、デコリン(DCN)の発現量を用いて検討する内容で本申請研究を立案した。具体的には、「細胞株およびマウスモデルで検証されたDCN減弱によるS-1の効果増強のメカニズムの解明」と、「頭頸部癌生検組織中のDCN発現解析」を行い、DCNがS-1 NACの効果予測に適した因子であるかを検討した。 平成27年度の研究計画に従い実験を行い、下記研究結果を獲得した。 1)臨床検体でのDCN発現(IHCスコア)からROC曲線を用いてカットオフ値を設定した。この値より発現が高いものをHigh DCNグループ、低いものをLow DCNグループとした。 2)S-1 NACとの相関を二重盲検法を用いて検討したところ、High DCNグループの多く(90%)がS-1 NACの効果判定がSD/PDであった. 研究期間全体を通じて得られた研究成果として下記の結果・結論を得た。本申請研究では、細胞株およびマウスモデルを用いてDCN減弱によるS-1効果増強の詳細なメカニズムを解明した。さらに、臨床検体(頭頸部癌)16例の生検組織中におけるDCN発現を検討することで、S-1 NACの効果予測因子としての可能性を検討したところ、DCN減弱口腔癌患者ではS-1 NACの奏功が有意に高いことが示された。したがって、S-1 NACの効果予測因子としてDCNの発現解析が有効であることが示唆された。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|