2014 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部癌における癌関連遺伝子のターゲット変異解析と発癌メカニズム解明
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26893058
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安藤 瑞生 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60511467)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Keywords | 頭頸部扁平上皮癌 / 癌関連遺伝子 / 遺伝子変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頸部癌のオーダーメイド治療に貢献する患者層別化因子を発見するためには、頭頸部癌に特徴的な癌関連遺伝子変異がもたらす細胞内シグナル異常と、その臨床像との関連を解明することが必要である。申請者は、先行研究においてアポトーシス誘導に必須であるCASP8遺伝子に生じた変異が、癌細胞のアポトーシスを阻害するだけでなく、核内因子κB(NF-κB)を介して癌の更なる悪性化に寄与する能動的メカニズムを発見した。しかし、この分子生物学的基盤を臨床へ橋渡しする研究は未だ成されていない。本研究計画では、CASP8遺伝子を軸とした癌関連遺伝子に生じた変異がもたらす細胞内シグナル異常と、その臨床像の特徴を明らかにする。 平成26年度は、次世代シーケンサーを用いた効率的な変異解析システムを構築した。これまでに口腔扁平上皮癌症例を対象として、注目する癌関連遺伝子(TP53,CASP8,HRAS等)の変異検索を実施している。変異が検出された症例においては、ペア正常検体(末梢血)の解析により後天的体細胞変異であることを確認した。日本人の口腔癌におけるCASP8変異は約10%の症例に認められており、過去の欧米の報告と同等である。癌関連遺伝子のコピー数多型解析も同時に進めている。これらにより得られたデータと分化度、組織亜型、脈管侵襲などの一般的な臨床病理組織学因子や、術後経過、治療感受性、再発有無などとの関連を明らかにするために症例数を蓄積している。また、癌関連遺伝子に重複変異を有する特徴的な症例の発癌メカニズムを解明するため、同様の重複変異を持つ細胞株を用いた機能解析実験を進めている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)